ジェジュン武蔵野の森2019年4月17日公演―ファンが1位お祝い、ジェジュンのミュージカル風が大反響

韓国出身の人気アーティストのジェジュンの、「JAEJOONG ARENA TOUR 2019～Flawless Love」2019年4月17日（水）東京・武蔵野の森総合スポーツプラザ公演（1日目）に行って来た。

今回も期待を裏切らない、卓越した歌唱力と圧倒的声量で、ロック、バラード、ダンスナンバーを見事に歌い上げた。

また、すべて日本語のMCはもちろん、ファンと一緒に歌い合ったり、即興で面白くかつ素晴らしい"ミュージカル風"の歌い方を披露したり、ファンの要求で急きょ歌い終わった曲を歌い直したりで、17時31分の開演から20時43分の終演まで、楽しい時間を過ごすことができた。

実は筆者は、ジェジュンのコンサートに初めて行ったのが、2018年8月5日（日）の同じ武蔵野の森総合スポーツプラザでの「Reunion in Memory アンコール公演」だった。

その時は日曜日で客席は9割程度の入りだったが、今回は平日午後5時半開演で仕事で来づらい人も多かったはずなのに、スタンド席から見た感じでは空席はなかった。あれから1年経っていないが、ジェジュンの日本での知名度・人気は確実に上がったようだ。

平日午後5時半開演だけに、観客の9割かそれ以上が女性だった。年齢層はさまざまで、20～30代が中心ながら、小学生の女の子も母親と一緒に来ていたし、年配のマダムも何人か見かけた。

赤いハートの光が灯るペンライト、「KinKi Kidsのブンブブーン」からも花

今回は、ジェジュンのシンボルカラーの赤のペンライト群に加わりたかったので、予め公式ペンライトを購入していた。今回の「Flawless Love」ツアー用のもので、ハート形の赤い光が可愛らしい（写真は会場の外で赤いペンライトを灯したもの）。

©ランダムビューアソート

この公式ペンライトは、グッズ販売のペンライト、Tシャツ、タオル、バッグの基本セットに含まれていて、事前にファンクラブの通販でクレジットカード決済しておけば、当日会場で受け取ることができるという、便利なシステムだった。

テレビ局などからお祝いの花が届いていた。その1つは、ジェジュンが2回にわたってゲスト出演した（2回目は4月27日放送予定）フジテレビ系「KinKi Kidsのブンブブーン」からのものだった（写真の右側の花）。

©ランダムビューアソート

以下はネタバレを含む点に留意されたい。

オリコン1位が嬉しくてたまらないジェジュンに、ファンからサプライズでお祝いの言葉

開演直前に場内アナウンスで、ジェジュンのMC中にビルボードとオリコンで初の週間アルバムランキング1位を獲れた話になったら、ギタリストが「せーの！」と声掛けするので、みなさんは一斉に「ジェジュン、1位おめでとう！」と言ってください、と指示された。

練習する機会はなく、ぶっつけ本番だった。

ジェジュンは茶髪に近い金髪だった。オープニングからロックナンバー3曲を豊かな声量で熱唱し（炎のど派手な演出もあった）、MCが始まった。観客席の各ブロックごとにファンが勝手にジェジュンコールで盛り上がっていた。

間もなく、4月10日発売のニューアルバム「Flawless Love」が、1位を獲れた話になった。ジェジュンは本当に嬉しそうで、「みなさんのおかげで1位をとることができました」と感謝していた。

すると、ギタリストのDaisukeさん（加藤大祐さんというお名前のようだ）が「せーの！」とファンに呼びかけ、みんなで「ジェジュン、1位おめでとう！」と叫んだ。

ジェジュンはこのサプライズに、「いつ合わせたの？リハの時、全然やってない」と驚いていたが、「今初めて」との答えが返ってきた。ジェジュンが1位を獲れて本当に喜んでいるのがひしひしと伝わって来たから、ファンは直接お祝いの言葉をジェジュンに言えて良かった。

ジェジュンはさらに1位獲得の喜びを語った。「2位までは行けるんじゃないかと思ったんですよ。1位は凄いなあ」「嬉しかったですよ」「韓国の家に帰って、友達が泊まっていた時にマネージャーから連絡が。『もしかして今回1位かもしれません』と」

ファンへの感謝も述べた。「達成感は1人で感じちゃいけないものだと思うんですよ」「みなさんがいないと、僕は何もできません」

後半のMCでも「日本に来てケイダッシュという事務所から仕事頂いてます。事務所の人が楽屋に入って来て『おめでとう』って。本当にうれしいですよ」と、1位の喜びを再び語っていた。

なお、iTunesでいろんな国で1位になった話題で、ジェジュンは前はロックで1位だったが、今回はJ-POPで1位になった、と述べていた。

ニューアルバム「Flawless Love」収録曲についてのコメント

「Beautiful Woman」を歌う前に、このバラードについてジェジュンは「デモをもらった時に、10秒ぐらいで『歌いましょう！』。この曲だと思った」と明かした。

筆者も、この曲は聴けば聴くほどいい曲だと思う。正確には、ジェジュンの歌い方が素晴らしいから、この曲が曲そのものよりもさらに輝きを増していると思う。ジェジュンはステージで、この曲を圧倒的声量で見事に熱唱していた。

実はジェジュンは、この曲を歌う前に、冒頭3曲のロック用の黒地・白っぽいフリンジ付きから、バラード用の水色地に花柄プリントのトップスに着替えるはずだったのに、うっかり忘れていた。次のMC時に舞台袖で急いで着替えたが、着替える姿がしっかりスクリーンに映っていた。

「DADADANCIN’」について、ジェジュンは「日本でソロを始めて直ぐレコーディングした曲」と明かした。つまり、ジェジュンは「ソロ活動を始めた時に、自分が好きなロックをやろう」と思っていた反面、いつかこの曲が世に出る時にはライブでダンスをすることも意識していたはずだ。

この曲はCDで聴くよりも、ライブでダンサーを従えて、一緒にノッているファンの前で歌ったほうが、はるかに盛り上がると思った。

また、「DADADANCIN’」に続いてレコーディングしたのは、アルバムの第2のタイトル曲となった「IMPOSSIBLE」だった。この悲しいバラードについて、ジェジュンは「シングルとかに入れるにはもったいない」と思い、いつかアルバムを出せるようになるまで温存しておいたそうだ。

ライブ本編の最後に歌ったアルバムのタイトル曲「Sweetest Love」については、ジェジュンは「みなさんから要望があって。『どうしても、ジェジュンの踊ってるところを見たい』」「僕には記念的な曲になるんじゃないかな。大事な曲になるんじゃないですか」と語った。

ジェジュンは「Sweetest Love」を「最後の曲です」と言っておきながら、「みなさんよくご存じだと思いますが、最後の曲ではありません」と言い直し、アンコールがあることをバラしていた。

ちなみに、アンコールは「アイノカゲ」1曲のみで、筆者は「あれ、今日は『Defiance』はないの？」とやや驚いた。17時31分の開演から20時43分の終演まで、コンサートは3時間10分強にわたったが、入らなかったのだろうか。

即興「守ってあげる」ミュージカルバージョン熱唱が大反響、ファンにもう1回やらされる

この日のライブでは、ビルボード＆オリコン1位獲得をファンからサプライズで祝ったのが、ファンにとって一番の思い出となったが、もう一つ、後半に「守ってあげる」のジェジュンの即興ミュージカルバージョンが凄かった。

ライブ終盤の定番曲のバラード「守ってあげる」は、サビの部分をファンだけで合唱したり、ジェジュンとファンがアカペラで歌ったりと、パターンを変えて何度も繰り返し歌った。

しかし、この曲はもう歌い尽くしたと思っていたら、その後のMCでジェジュンは「アドリブ」で、この曲の「ミュージカルバージョン」のパフォーマンスをする、と自ら提案し、実行した。

最初は歌詞をメロディーとして歌うのではなくセリフとして喋っていたが、そのうちオペラ歌手のような大音量の発声で、高らかに歌いだした。JJバンドのメンバーも、臨機応変に対応した。

ファンは最初度肝を抜かれ、その歌唱力のあまりの素晴らしさに感動しつつも、ジェジュンの「ミュージカルスター」のモノマネ的な仕草がおかしくて、結局爆笑してしまった。

このアドリブ歌唱にジェジュンはかなり消耗して、歌い終わるとへたり込むような仕草も見せたが。ファンはあまりの素晴らしさと面白さに、「もう1回！」とリクエストした。

ジェジュンは「もう1回は無理」と当惑していたが、ファンが「もう1回」と一斉に手拍子をして催促し続けたため、ジェジュンは観念して再びオペラ歌手風に「守ってあげる」を歌い始めた。

「Good Morning Night」が物足りなかったファンの要請でもう1回

また、ライブ定番の「Good Morning Night」でファンと一緒に歌って盛り上がるはずが、この日は短縮バージョンで、いつものようにファンに「声が小さい」などと言って何度もファンに歌わせたりはしなかった。

ところが、終盤近くのMCで、ジェジュンが「今日は『Good Morning Night』が短かった」と振り返ると、あるファンが「J（のかけ声の部分）がなかった」と不満を漏らし、「Good Morning Night」を歌い直すよう要望した。

このまさかのリクエストに、ジェジュンは「ダンサーさんたちもいない。（バックステージで）次の曲の衣装を着ている」「照明も（『Good Morning Night』の演出が）できない」と困っていた。

しかし、バンドメンバーは対応可能だった。結局、ダンサーなしで「Good Morning Night」のサビの部分をファンと掛け合いしながら歌い直すことを決断した、とても優しいジェジュンだった。

バンドメンバー、ダンサーとの仲の良さが伝わってくる

筆者はジェジュンのライブはファンミーティングも入れてまだ3回目だが、毎回ジェジュンとバンドメンバーの親しさ・信頼感・絆のようなものが強まってきているように感じる。

ジェジュンはバンドマスターを山田"社長"呼ばわりしたり、歌が得意ではないキーボーディストのTatsuyaさんに、ファンと一緒に歌う即興フレーズを今すぐ考えて歌うように要求したりしていた（Tatsuyaさんは結局歌わず、キーボードで弾いた）。

また、ダンサー（8人くらい）の中には、ジェジュンの15年来の知人の人がいたようだ。

以前はバンドメンバーの紹介は、ミニセッションみたいに1人ずつソロでアドリブ演奏していたが、今回はさらにスクリーンに各メンバーの名前が表示された。また、今回から加わったダンサーが、バンド紹介のセッションの際に、1人ずつソロで踊って紹介された。

アンコールの一番最後には、バンドメンバーとダンサーも、センターステージでジェジュンと一緒に全員輪になって手をつなぎ、観客にお辞儀を何度もしていた。ジェジュンは「みんな仲良しなんですよ」と述べていた。

筆者も随分前だがアマチュアバンドの経験があるから言っていいと思うが、仲のいい仲間と一緒に音を奏でて、ステージ・パフォーマンスを創り上げて行くのは、とても楽しく幸せなことだ。

セットリスト

セットリスト（2019年4月17日　東京・武蔵野の森総合スポーツセンター公演）
Opening VCR
1.MINE
2.Just Another Girl
3.Kiss B
MC
4.Beautiful Woman
5.All Alone
MC
6.Your Love
7.LAVENDER
8.One
VCR
9.IMPOSSIBLE
MC
10.Run Away
11.Rotten Love
12.Sign
MC
13.君だけになる前に
14.DADADANCIN’
15.Good Morning Night
VCR
16.化粧
17.守ってあげる
MC
（「守ってあげる」ミュージカルバージョン）
（「Good Morning Night」サビ歌い直し）
18.Sweetest Love
アンコール
19.アイノカゲ
MC

番組情報

オンライン動画配信サービスのHuluで、「ぜんぶ！ジェジュン」配信中（2019年5月12日まで。最新情報はサイトでご確認ください）。

4/19(金) 23:00～23:40 フジテレビ系「脱力タイムズ」
4/20(土) 18:00～18:30 フジテレビ系「MUSIC FAIR」
4/20(土) 20:00～21:00 フジテレビ系「芸能人が本気で考えた！ドッキリGP」
4/20(土) 23:30～23;55 STV(札幌テレビ)「熱烈! ホットサンド!」
4/24(水) 21:05～21:55 NHKラジオ第1「古家正亨のPOP★A」（月1回レギュラーMC）
4/27(土) 11:21～11:50 フジテレビ系「KinKi Kidsのブンブブーン」
4/27(土) 27:30～フジテレビ系「Tune」

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商品情報

*ジェジュンの2019年4月10日日本発売の1stソロアルバム「Flawless Love」（意味: 完璧な愛）は、ライブツアー「JAEJOONG ARENA TOUR 2019～Flawless Love～」に連動する作品で、すべて日本語歌詞の楽曲をCD2枚に収録。圧倒的歌唱力のジェジュンのファン必携の作品で、ファンの要望に応えてソロとして初のダンスナンバーも収録。全15曲で、新曲7曲と、ライブ定番の「Good Morning Night」「守ってあげる」日本語バージョン等を収録。アルバム「Flawless Love」はBlu-ray付きのTYPE A（Blu-ray+2CD）、CDのみ（2CD）のTYPE B、DVDと32Pブックレット付のファンクラブ限定盤（DVD+2CD+ブックレット）の3形態で販売。TYPE AのBlu-rayはハイレゾ音源で、新曲2曲（「Sweetest Love」「IMPOSSIBLE」）を含む6曲のミュージックビデオ（MV）と新曲2曲のメイキング映像を収録（レビュー記事は2019年4月10日付「ジェジュン『Flawless Love』感想―ジェジュンの歌唱力でどの曲もより素晴らしくなる」）。ファンクラブ限定盤のDVDにはさらに「Sweetest Love ～JAEJOONG only～」のMVを追加収録。