XY/ YOSHIKIオーディション

YOSHIKIオーディション―バンド4人が揃う、曲次第で売れそう/ ボーイズGはもっと話題にならないと

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バンドは曲次第で売れそうな気がする、波乱要因は破天荒キャラのボーカル
YOSHIKIがバンドのキーボード/ピアノ担当として加わるメリットとデメリット
ダンス&ボーカルの一部合格者を公開―どのファン層を狙う?グループの特徴は? もっと話題にならないと

2022年11月1日の日本テレビ系「スッキリ」の"WEニュース"コーナーで、X JAPANのYOSHIKIがプロデューサーを務めるオーディション「YOSHIKI SUPER STAR PROJECT X」の合格者のうち、バンドメンバー4人が紹介された。一方、ダンス&ボーカル・グループ(ボーイズグループ)は、16人中まだ半分もお披露目されていない。

今のところの筆者個人の直感的な印象だが、バンドのほうは曲と売り方が良ければ売れるような気がする。しかし、ボーイズグループのほうは、バンドに比べれば若干厳しい気もする。もっとも、今後の展開次第でもある。

バンドは曲次第で売れそうな気がする、波乱要因は破天荒キャラのボーカル

筆者はかなり以前だが、アマチュアでロックやポップスなどのコピーバンドをしていたこともあり、合格したギタリスト、ベーシスト、ドラマーがいずれも素晴らしい演奏技術の持ち主であることは、よく分かった。また、3人は見た目も華がある。しかも、初顔合わせで3人はいきなりセッションさせられたが、いい雰囲気に調和していた。3人とも逸材だ。

このバンドは曲が良ければ売れそうな気がするが、波乱要因・未知の変数と思われるのが、19歳の個性的なボーカリスト・YOSHIだ。歌唱力がずば抜けているとは思わなかったし、若干礼儀知らずなところがあって、審査員のTAKAHIROに「自分がプロデューサーなら2度と仕事を振らない」と言われる始末だった。

それでも、YOSHIKIが彼にロックスターのスピリットを見い出したのは分かる。ロックバンドのボーカリストは、多かれ少なかれ、破天荒だったり、カリスマ的だったりなどの、平凡じゃないキャラクターであるべきなのだ。

Yahoo!検索では、「YOSHIKI オーディション YOSHI」が頻繁に検索されていて、サジェスチョンに登場するようになった。既に話題の人なのだ。

ただ、彼の破天荒で自己中心的に見えるキャラが、バンドで良い方向に作用してケミストリー炸裂となればいいが、運が悪いと、だんだんただの我儘なトラブルメーカーになって、「アイツとはもう一緒にやりたくない」と、バンドの不和の元になるリスクもある。

彼が4人のうち最年少で、他のメンバーが彼に意見を言いやすいのは幸いだ。また、万一彼がバンド仲間として不適格となっても、ダンス&ボーカル候補者の誰かをバンドのボーカルに起用する道も残っているだろう。

YOSHIKIがバンドのキーボード/ピアノ担当として加わるメリットとデメリット

ところで、このバンドが成功できるかどうかの重要な鍵の1つとなるのが、デビュー曲だ。バンドであるからには、メンバーの誰かが作る曲を演奏するのが望ましい。しかし、4人のメンバーに楽曲制作のスキルがあるという話が一切出ていない。そういう観点での審査はなかった。

ということで、バンドの楽曲、少なくともデビュー曲は、YOSHIKIが提供するのだろう。その場合、YOSHIKIがキーボードもしくはピアノの奏者として、バンドの演奏に加わる可能性が高いだろう。YOSHIKIがいたほうが売れやすいだろうし、音楽番組のオファーも来やすいだろう。

ただ、YOSHIKIがキーボード/ピアノ担当として定着すれば、世間的には、あれはYOSHIKIのバンド、と認知されることになる。また、毎回のバンドの練習にYOSHIKIがいるとなれば、4人にとって窮屈この上ないだろう。

ダンス&ボーカルの一部合格者を公開―どのファン層を狙う?グループの特徴は? もっと話題にならないと

一方、ダンス&ボーカルの合格者16名については、複数のボーカリストと1人のダンサーが公開されたにすぎない。

個人的な感想を述べると、歌もしくはダンスが上手な人たちだが、今のところ、スターのオーラがあるとまでの印象はなかった。

今のところ、アイドル的なオーラのある人はいなかったと思うので、BE:FIRSTやBALLISTIK BOYZfrom EXILE TRIBEみたいに、実力派ダンス&ボーカルグループとして売り出すつもりなのだろうか。

そもそもどういうファン層を狙っているのか? ジャニオタ狩りは無理そうだ。K-POPファンを振り向かせたいなら、曲のジャンルも考えないと。BE:FIRSTに傾いた主婦層? ロック・ファンがダンス&ボーカルグループに興味を持つだろうか?

そこで気になるのがデビュー曲だ。YOSHIKIが提供すると思うが、ロック系の曲なのだろうか? 流行りのダンス・ミュージックをYOSHIKIが書くイメージがない。

それに、今のところ合格者にラッパーがいない。YOSHIKIがヒップホップに興味がないのかもしれない。ラッパーは通常ラップ詞も自分で書くから、自分たちで楽曲制作できるグループとなる第一歩を踏み出せる可能性があるのだが(バークリー音大を中退した子はソング・ライティングもできるかもしれないが)。

ダンス&ボーカル部門で16人という多めの合格者を出しているのは、ある意味無難かもしれない。NCT方式で、曲によってNCT Uみたいに7人程度の選抜でグループを組むというやり方もあるだろう。

バンドについて、YOSHIKIが技術と熱意はあって当たり前、それにプラスアルファが必要、と言っていたが、それはボーイズグループの場合も然りだ。ボーイズグループ百花繚乱の中、このグループ独自のアピールポイントが必要だ。

それにしても、このボーイズグループ、SNSであまり話題になっていないみたいだが、大丈夫だろうか。オーディション中にある程度のファンダムを確保しておかないと、デビューが成功できるか危うくなってくる。




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