HYBE韓国6レーベル中3つをパン・シヒョクがプロデュース、不公平必至/ HYBEのNewJeans広報は公平?

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・パン・シヒョクはHYBEの韓国主要6レーベル中3レーベルで自らプロデュース→全レーベルに公平ではいられなくなる
・HYBEによるNewJeansプレスリリース件数公表も、比較対象にパン・シヒョク・プロデュースのLE SSERAFIMが非公表
・パン・シヒョクがプロデュースしないHYBEレーベルの成功度合いはまちまち
・パン・シヒョクは会社経営よりもプロデュース業を選んだ/ マルチレーベル体制の試練は続く

BTSを輩出し、世界的エンタメ企業となったHYBEの創業者で会長（取締役会議長）のパン・シヒョクと、子会社レーベルの1つのADORの代表でNewJeansプロデューサーのミン・ヒジンの修復不能な対立は、HYBEが目指すマルチレーベル体制の難しさを浮き彫りにした。

だが、その一因はパン・シヒョクが今も一部の子会社レーベルで、バリバリの現役プロデューサー（PD）であるからだ。これでは、全レーベル子会社を公平に扱うことは難しくなる。

また、HYBEは2023年のNewJeansのプレスリリース件数はBTSらのいるBIGHITやSEVENTTENらのいるPLEDISと比較して、おろそかではないと主張したが、肝心のパン・シヒョクがプロデュースしているガールズグループのLE SSERAFIMやILLIT（アイリット）の数字は公表していない。

パン・シヒョクはHYBEの韓国主要6レーベル中3レーベルで自らプロデュース→全レーベルに公平ではいられなくなる

HYBEの韓国の6つの主要子会社マルチレーベルのうち、パン・シヒョクPDはBTSやTOMORROW X TOGETHER（TXT）のいるBIGHIT MUSIC（ビッヒ）、ENHYPENや新人ガールズグループ・ILLITのいるBELIFT LAB（ビリーフラボ）、LE SSERAFIMのいるSOURCE MUSIC（ソス）で、楽曲プロデュースに携わっている。

具体的には、パン・シヒョクは自身が元々設立したBIGHIT MUSIC所属のBTSやTXTにとどまらず、ENHYPEN、LE SSERAFIM、ILLITの楽曲プロデュース、もしくは作詞か作曲に携わっている。ちなみに、パン・シヒョクは日本レーベルのHYBE LABELS JAPAN所属のボーイズグループ・＆TEAMの楽曲制作にも携わっている。

パン・シヒョクがHYBEの絶対的権力者でありながら、自ら一部のグループのプロデュースも行っている以上、HYBEの全レーベル・全グループが平等・公平に扱われることは、必然的に難しくなる。

パン・シヒョクはプライドにかけて、自分が手がけるグループを成功させたいだろうし、そのためには自分の権力も活用するだろう。

ミン・ヒジンの記者会見を受けて、韓国世論のミン・ヒジン支持が増えたのは、ミン・ヒジンプロデュースによるNewJeansの大成功に、パン・シヒョクが嫉妬して、ミン・ヒジンを疎んじた、と解されたからとみられている。ミン・ヒジンが精神科を受診するほど追い込まれたのも、パン・シヒョクのせいだと思われて、同情を呼んだようだ。

HYBEによるNewJeansプレスリリース件数公表も、比較対象にパン・シヒョク・プロデュースのLE SSERAFIMが非公表

2024年4月25日のミン・ヒジンの「K-POP史に残る」と言われる記者会見への反論として、HYBEは4月26日に文書を公表し、HYBEの広報は2023年の1年間にNewJeansの273件のプレスリリースを行い、BTSやTXTなどがいるBIGHIT MUSICの659件、SEVENTEENなどがいるPLEDISの365件と比較しても、NewJeansのPRをおろそかにしているとは言えない、と主張した（Kstyleの記事を参照）。

しかし、比較の対象が間違っている。パン・シヒョクがじきじきにプロデュースを手がけている2つのガールズグループのレーベル、すなわちILLITが所属するBELIFT LABと、LE SSERAFIMが所属するSOURC MUSICのプレスリリースの件数が、明かされていない。

ILLITは2023年9月結成の新しいグループだが、NewJeansのデビュー前からパン・シヒョクが手がけるライバルだったLE SSERAFIMのプレスリリース件数を非公表にしたのは、いかがなものか。

読者は、きっとNewJeansに比べてPRで優遇されているから、公表できなかったのではないか、と勘繰ることになる。

また、ミン・ヒジンはLE SSERAFIMが2022年5月にデビューするまで、NewJeansの広報をするなとHYBEに命じられた、と明かした。

今から思えば、NewJeansが2022年7月22日に突然デビュー曲「Attention」のミュージックビデオ（MV）を、事前のティザーなどの予告宣材一切なしで、いきなりフルで公開して世間を驚かせたのは、予告PRをしたくても、させてもらえなかったからかもしれない。

パン・シヒョクがプロデュースしないHYBEレーベルの成功度合いはまちまち

パン・シヒョクがプロデュースに関与していない韓国レーベルは、いずれも有名プロデューサーがいて、パン・シヒョクの関与なしのプロデュース活動を行っているが、その成功度合いはまちまちだ。改めて、ミン・ヒジンのプロデュース力は凄いと思う。

SEVENTEENを擁するPLEDIS（プレディス）エンターテインメントのSM出身の代表のハン・ソンスの場合は、2020年10月にHYBE傘下入りの株式手続きを完了するよりもずっと前から、セルフプロデュース・ボーイズグループのSEVENTEENを、日本を筆頭にアジアで大人気のグループに育て上げることに成功していた。

PLEDISはミン・ヒジンが会見で批判した、ランダム・トレカ商法やラッキー・ドロー（抽選）商法で、SEVENTENの売上を大幅に伸ばしてきた。HYBE傘下入りで、SEVENTEENはHYBEのマスコミ支配力の恩恵を受けられるようになり、日本での音楽番組出演も激増し、売上もさらに増加した。まさに規模の経済のメリットだ。ハン・ソンスに不満はあまりないだろう。

ただ、ハン・ソンスの下でSEVENTEENを世界的グループに育て上げたキム・ヨンス（金延洙/Kim, Younsoo）副社長は、HYBEにより、2023年12月1日付けで日本のHYBE LABELS JAPANのトップとなるゼネラルマネージャー（GM）に任命された。日本で大ブレイクできずにいる＆TEAMのテコ入れ策のためかもしれない。

一方、KOZエンターテインメントの代表のZICOは、ボーイズグループBlock B出身の人気ラッパーで、兵役中の2020年11月に、個人事務所・KOZをHYBE傘下入りさせた。

ZICOプロデュースのボーイズグループ・BOYNEXTDOORは2023年5月にデビューし、当初HYBEは内新人グループとしては音盤売上で苦戦した。しかし、HYBEの力でメンバーを人気音楽番組MCに抜擢してもらうなどで、メディア露出攻勢を強め、ファンを増やし、その後の音盤売上の増加につなげた。

ZICOがパン・シヒョクに頼らないプロデュースで当初苦戦したことと、ミン・ヒジンがパン・シヒョクに疎まれる逆境の中で、NewJeansの売り出しに最初から大成功したことは、対照的だ。ミン・ヒジンはやはり凄腕プロデューサーだった。

パン・シヒョクは会社経営よりもプロデュース業を選んだ/ マルチレーベル体制の試練は続く

パン・シヒョクが真にマルチレーベルを平等・公平に扱うなら、自ら一部のグループのプロデュースに携わるのはやめて、中立なトップとして、全体に目配りすべきだろう。

だが、パン・シヒョクはプロデュース業をやめる気はない。そもそも、会社経営に時間をとられるのが嫌で、HYBEのCEO（最高経営責任者、社長）の座をパク・ジウォンに譲って、自分はプロデューサー業に専念する道を選んだのだ。

パン・シヒョクは、次は念願のアメリカでオーディション番組「Global Academy」で誕生させたガールズグループ・KATSEYE（キャッツアイ）のデビューを成功させなければならない。

ライバルでパン・シヒョクの古巣でもあるJYPエンターテインメントは、創業者で実質トップのJ.Y.Park（パク・ジニョン）がアメリカでのオーディション番組「AK2」でガールズグループ・VCHA（ヴィチャ）誕生させて2024年1月にデビューさせたが、どうやらアメリカ市場で苦戦しているようだ。

HYBEおよびパン・シヒョクとしては、アメリカ拠点のガールズグループ・KATSEYEを意地でも成功させたいだろう。

HYBEはこのプロジェクトのために、HYBE AMERICAを通じてアメリカのレコード会社や音楽プロデューサーらとタッグを組んでいる。

しかし、韓国国内で子会社ADORの名プロデューサーのミン・ヒジンとの全面対立が生じただけに、文化の違うアメリカでのプロジェクトで、何らかの軋轢が生じるリスクはかなり高いと思われる。パン・シヒョクのマルチレーベル体制への試練が続きそうだ。

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イベント情報

2024年
1/6(土) 「第38回ゴールデンディスクアワード with Mandiri」＠インドネシア・ジャカルタ国際スタジアム（日本ではTBSチャンネル1で生中継）
6/26(水) 19:00「NewJeans Fan Meeting ‘Bunnies Camp 2024 Tokyo Dome」@東京ドーム（YOASOBIがゲスト出演）
6/27(木) 19:00「NewJeans Fan Meeting ‘Bunnies Camp 2024 Tokyo Dome」@東京ドーム（リナ・サワヤマがゲスト出演）

商品情報（PR）

*NewJeansの2024年6月21日（金）13時韓国発売の3rdシングルアルバム「Supernatural」は、「Supernatural」「Right Now」「Supernatural (Instrumental)」「Right Now (Instrumental)」の4トラックを収録。

CDパッケージは、世界的ポップアーティストの村上隆とのコラボのデザインで、1形態の巾着袋付きNewJeans ‘Supernatural’ NJ X MURAKAMI Drawstring Bag ver.と、メンバー別5形態の布バック付きNewJeans ‘Supernatural’ NJ X MURAKAMI Cross Bag ver.で販売。CDなし・専用アプリで再生のWeverse Albums Ver.も3バージョンで販売。

日本では通常の輸入盤の他に、特典付きで日本発売日（お届け予定日）が2024年6月22日（土）に設定された日本国内流通仕様のCDパッケージ（CDシングル）が、公式2ストアとAmazon.co.jp、楽天ブックス、タワーレコード・オンライン、HMV＆BOOKS onlineで販売される。

日本国内流通仕様CDパッケージは、1形態の巾着袋付きNewJeans ‘Supernatural’ NJ X MURAKAMI Drawstring Bag ver.（税込定価3,190円）、メンバー別5形態の布バック付きNewJeans ‘Supernatural’ NJ X MURAKAMI Cross Bag ver.（税込み定価各2,860円）の、計6形態で販売。各形態ごとに異なるフォトブック、ジュエルケース、ブックレット、フォトカード、ポストカードが封入される。全形態共通で、6月29日（土）に大阪、6月30日（日）に東京で開催のオフライン対面イベントの応募抽選用シリアルナンバー入りチラシを同梱。

6月21日（金）予約分までの予約分には、ストアごとに異なる先着外付け特典が、1形態購入で1枚付く。絵柄はDrawstring Bag ver.がグループ、Cross Bag ver.は購入形態の個人。1形態購入で、Amazon.co.jpではビジュアルシート、楽天ブックスではL判ブロマイド、タワーレコード・オンラインではフォトカード、HMV＆BOOKS onlineではクリアフォトカードが付く。

*NewJeansの2023年7月21日（金）13時韓国発売の2nd EP（ミニアルバム）「Get Up」は、トリプルタイトル曲「Super Shy」「ETA」「Cool With You」に加え、プロローグとなる「New Jeans」、インタールード・トラック「Get Up」、エピローグ曲「ASAP」の全6曲を収録。
7月7日（金）に「Super Shy」と「New Jeans」を先行配信リリース。パッケージは「Bunny Beach Bag ver.」（NEWJEANSおよび5人のメンバー別の計6種）、「The POWERPUFF GIRLS X NJ BOX ver.」（2種）、CDなし専用アプリ再生のデジタルアルバム「Weverse Albums ver.」（3種）の3バージョンで販売。