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・KGの訴訟とコメントをJYP USAが非難『虚偽や誇張を含む』→KGが反論『証拠を用意している』
・JYPは会社全体の問題ではなくJYP USAだけの問題と位置づける/ VCHAは活動再開に向け準備中
・JYP USAの声明文に対するKGの反論コメント―『事実と証明する証拠を十分に用意している』
・KGの訴訟と暴露・非難コメントに対するJYP USAの立場表明の声明文
K-POPのJYPエンターテインメントの北米6人組ガールズグループ・VCHA（ヴィチャ）から離脱したKG（17）が、2024年12月7日に専属契約解除のための訴訟を起こし、翌8日に自身のインスタグラムで会社非難のコメントを公開したことに関し、JYP USAは9日に、「虚偽や誇張を含む」「必要な措置を講じる」などのコメントを発表した。
しかし、KGは直ちにインスタグラムのストーリーズに反論コメントを公開し、「私の主張が『誇張』でも『虚偽』でもなく事実であることを証明するための、写真および物的証拠を十分に用意しています」などと述べた。
KGの訴訟とコメントをJYP USAが非難『虚偽や誇張を含む』→KGが反論『証拠を用意している』
日本時間の2024年12月8日に、VCHAのアメリカ人メンバー・KG（Kiera Grace Madder、17）が自身の歌手・KG Crown名義のインスタグラム・アカウント（iamkgcrown）で公開した長文コメントは、自身の待遇への不満に加え、メンバーの自殺未遂を示唆していて、衝撃だった（詳細は2024年12月8日付「VCHAのKGが脱退・JYP専属契約解除訴訟！いじめ、不当な扱い、束縛が耐えがたい、メンバー自殺試みを示唆」を参照）。
しかし、12月9日にはVCHAの拠点となっているJYPの米国本社・JYP USAが反論の声明文を発表した（全文は下記を参照）。
あくまでも、JYP本社ではなく、北米現地化グループであるVCHAが所属しているJYP USAの声明文であるため、KGが告発したいじめや不当な待遇は、JYP本社ではなく、JYP USAで生じた問題、という位置付けだ。つまり、JYP本社ではそういう問題は起きていない、ということになる。
JYP USAのコメントでは、KGの告発が「虚偽や誇張を含む」と非難した。ただし、具体的にどの部分が「虚偽や誇張」なのかは、明かさなかった。
KGとしては、自分が嘘つき呼ばわりされたり、話しを誇張しているとみなされるのは、たまったものではない。
KGはすぐさま反論をインスタ・ストーリーに掲載、「私の主張が『誇張』でも『虚偽』でもなく事実であることを証明するための、写真および物的証拠を十分に用意しています」と述べた。
ちなみに、KGが米国LAの裁判所（District Court of Los Angeles County）に12月6日に提出した訴状（Complaint, Petision: K.M. VS JYP USA INC.）が公開されており、閲覧可能だ。訴状には、衝撃的な内容も含まれているという。
たとえば、訴状には、メンバーの自殺未遂の件にも言及がある。「2月に他のメンバーが摂食障害により、42錠のナイキルを摂取して自殺を図った」「その件をJYPスタッフに報告したが、スタッフは心配することなく、摂食障害はよくあることと言った」「この件を隠蔽した」などと書かれているという（デバグによる日本語まとめ記事を参照）。
JYPは会社全体の問題ではなくJYP USAだけの問題と位置づける/ VCHAは活動再開に向け準備中
ただ、KGは自分の訴訟をK-POP産業全体の練習生やアイドルへの待遇の問題と結びつけようとしているが、JYPとしては、あくまでもJYP USAだけの問題と位置付けている。
一方、KGは5月にVCHA脱退・契約解除を決意した、と述べていたが、JYP USAのコメントでも、KGは既に5月にメンバーと共同生活をしていた宿舎を出て、そこからKGの法定代理人（弁護士）との話し合いが始まって、VCHAの活動を停止した、と明かしている。
話し合いは既に半年に及んでいる模様だが、歩み寄れなかったから、KG側が交渉を打ち切って訴訟に踏み切った、ということだろう。
KGはVCHAに残った他のメンバーを心配しているが、JYP USAのコメントでは、VCHAに残ったメンバーたちは、2025年初めのアルバム・リリースやその他の活動に、一生懸命取り組んでいる、と明かされた。
つまり、KGが1人離脱しただけで、他のメンバーは活動を継続するつもりなのだ。したがって、KGの訴訟と衝撃的なコメント発表によって、JYP USAだけでなく、VCHAの他のメンバーたちも被害を受けている、と主張している。
KGがVCHAの他のメンバーの敵みたいな扱われ方になっているのは、KGとしてはショックなのではないか。
JYP USAはこれ以上KGの行動がVCHAと同社に悪影響を与えないよう、必要なあらゆる措置を講じる、と述べている。
おそらく、公開裁判でKGの法廷での衝撃的な暴露がK-POP界を騒然とさせる前に、和解交渉をまとめるために尽力すると思われる。その際、KGが背負う膨大な借金（精算金問題）の扱いがどうなるかも注目されるが、合意内容は非公開となるだろう。
JYP USAの声明文に対するKGの反論コメント―『事実と証明する証拠を十分に用意している』
以下は、KGが日本時間の12月9日に自身のインスタグラム・ストーリーズに掲載した、JYP USAの声明文に対する反論コメントを、筆者が日本語に訳したものだ。その下に英語の原文を掲載している。
「JYP USAの最近の声明文を受けて
私は会社の説明責任の欠如に、大いに失望しています。私と私の弁護士チームは、私の主張が「誇張」でも「虚偽」でもなく事実であることを証明するための、写真および物的証拠を十分に用意しています。
皆様の揺るがないサポートに感謝します。今は誰にとっても困難な時期なので、両サイドに優しくして頂きたいです。
私はK-POPアイドルと練習生の待遇改善のために戦い続けます。その際に、真実以外のことを話さないと約束します。私が名乗りを上げることによって、他の練習生やアイドルやグループのメンバーたちが、K-POP産業を良い方向に変えるために、彼らの声を上げる勇気が持てるようになることを、望んでいます」
In response to JYP USA’s recent statement
I am very disappointed in the company’s lack of accountability. My legal team and I are fully prepared with photographic and physical evidence to prove my allegations are factual, not “exaggerated” nor “false”.
Thank you to the public for your unwavering support. Please treat both sides with kindness, as this is a difficult time for everyone.
I will continue to fight for better treatment of K-pop idols and trainees, in which I promise to speak nothing but the truth. I hope by coming forward, other trainees, idols, and group members can be encouraged to use their voice, in order to make positive changes in the K-pop industry.
- KG
KGの訴訟と暴露・非難コメントに対するJYP USAの立場表明の声明文
以下は、KGが起こした訴訟とKGがインスタグラムで公開した長文の暴露・非難コメントに対するJYP USAの立場表明の声明文の、筆者による日本語訳だ。その下に、英語の原文も掲載している。
「最近のKiera Grace Madderによる訴訟について
VCHAスタッフ 2024年12月9日7:30
皆様こんにちは、JYP USAです。
Kiera Grace Madder（以下、KG）が最近起こした訴訟と彼女のSNSでの公式コメントに関して、当社の立場を述べます。
今年5月にKGはグループの宿舎を出て、彼女の法廷代理人を通じて話し合いを開始しました。このため、弊社はVCHAの活動計画を一時的に停止して、解決策を探るべく、KGの代理人と議論を進めてきました。しかし、最近KGの代理人から返信がなく、当社の代理人は連絡待ちとなっていました。
当社はKGが訴訟を起こし、虚偽や誇張を含む公式声明を一方的に公開したことを、大変遺憾に思います。このために、2025年初めに予定していたアルバムその他のプロジェクトに一生懸命取り組んでいたVCHAの他のメンバーおよびJYP USAは甚大な被害を受けています。
JYP USAは、この事案によってVCHAの他のメンバーおよびJYP USAがこれ以上の被害を被ることがないようにするために、あらゆる必要な措置を講じるつもりです。
ありがとうございます。
JYP USA」
In regards with the recent lawsuit filed by Kiera Grace Madder
VCHA STAFF 2024.12.09 07:30
Dear All,This is JYP USA.
We would like to address the recent lawsuit filed by Kiera Grace Madder (hereafter referred to as “KG”) and her public statements on social media.
In May of this year, KG left group residence and initiated discussions through her legal representatives. In response, we temporarily suspended VCHA’s planned activities and engaged in extensive discussions with KG’s representatives to explore potential resolutions. However, recently we have not received any response from KG’s representatives, leaving our legal representatives awaiting further communication.
We deeply regret KG’s decision to file a lawsuit and make unilateral public statements containing false and exaggerated claims. This action has caused significant harm to the other members of VCHA and JYP USA who have been working diligently on their upcoming album and projects for early 2025.
JYP USA will take all necessary measures to ensure that neither the other members of VCHA nor JYP USA suffer further harm as a result of this matter.
Thank you.
Sincerely,
JYP USA
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