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・デビューメンバー最終決定ではないが、どちらの事務所に所属できるかが決まる、ただし最低2人脱落
・ J.Y.ParkもPSYも天才ダンス少年・コウキのパフォーマンスを絶賛するもスカウト見送り、脱落候補に
・若すぎるから、という理由が今さらすぎて日韓視聴者から批判噴出、天才・コウキは客寄せパンダか
K-POPのJYPエンターテインメントの創業者で著名音楽プロデューサーのJ.Y.Park(パク・ジニョン)と、世界的アーティストでP NATION創業者のPSYが共同プロデューサーを務める韓国SBSのボーイズグループ・サバイバル・オーディション番組「LOUD」は、韓国では2021年7月31日に第9話が放送され、衝撃の展開となった。
日本でのdTVでの日本語入り放送は韓国に3週間遅れているので、ネタバレに留意されたい。
第9話の衝撃は、日本人の天才ダンス少年コウキをJ.Y.Park(パク・ジニョン)もPSYも絶賛したのに、いざ自分の事務所にスカウトするか否かの決断の段階になると、2人ともスカウトを見送り、保留扱い、つまり脱落候補にしてしまったのだ。
なお、筆者は韓国語はごく簡単な単語しか理解できないので、WoW!Koreaの記事と、韓国語と日本語の両方ができるYouTuber氏らの動画の助けを借りて、何が起きたのかを以下に整理してみた(参照したYouTubeチャンネルは、「DraiTV韓国ドルアイ」「가치ガチ君」「ジュジュランド」)。
デビューメンバー最終決定ではないが、どちらの事務所に所属できるかが決まる、ただし最低2人脱落
「LOUD」の第9話では、デビューする場合の事務所がJ.Y.Park(パク・ジニョン)のJYPかPSYのP NATIONのどちらかに決まるか、あるいはどちらにも入れず脱落するかが決まる「キャスティング・ラウンド」である第5ラウンドに突入した。
このラウンドでは、デビューできる場合はどちらの事務所からか、を決めるだけで、まだ最終的なデビューメンバーの決定ではない。所属事務所が決まった者は、最終デビューメンバー決定の生放送に進出することになる。
なお、このオーディション番組で誕生するボーイズグループ2組(JYPの1組とP NATIONの1組)は、今年末か来年初め頃のデビューを目指すとみられている。
大事な局面に入ったことで、今ラウンドではオーディション番組のMC経験が豊富なイ・スンギがMCを務め、候補者とプロデューサー陣との橋渡し役にもなった。
今ラウンドでは、候補者22人が1人ずつステージ・パフォーマンスを披露し、JYPとP NATIONが候補者を自社に欲しいと思えば、最大10人までドラフトのように指名(キャスティング)できる。
JYPとP NATIONの両方が同一候補者をキャスティングした場合は、候補者に選択権が与えられる。どちらの事務所からもキャスティングされなければ、一旦保留扱いになる。22人全員のパフォーマンス披露が終了した時点で、両事務所ともそれぞれ最大10人までのキャスティングを最終的に確定し、少なくとも2人が脱落する。
22人の候補者は、7月20日時点のファンによる人気投票の累積順位に基づいて、1軍(1~8位)、2軍(9~15位)、3軍(16~22位)に分けられていた。ちなみに、7月30日午前時点の1位は元JYP練習生のイ・ゲフン、2位は日本人のダンスの達人・ケイジュ、3位は日本人で歌唱力が際立つアマルだった。
J.Y.ParkもPSYも天才ダンス少年・コウキのパフォーマンスを絶賛するもスカウト見送り、脱落候補に
キャスティング・ラウンドの出演順は抽選で決定され、まずはグループ1として、1軍の2人、2軍の3人、3軍の2人の計7人が登場し、3軍の2人、つまり順位が低い候補者から、個人別パフォーマンスを披露した。
3軍の2人のうち、キム・ドンヒョンはP NATIONにキャスティングされた。しかし、イ・スジェは、保留となった。
2軍の3人のうち、ラッパーで楽曲制作ができるウンフィと、ラップで高評価のダニエル・ジェガルは、JYPとP NATIONの両方からキャスティングされ、2人ともP NATIONを選択した。
続いて、2軍の日本人のダンスの達人・コウキがBTS(防弾少年団)の「BOY IN LUV」の圧巻のソロパフォーマンスを披露した。
・YouTubeのSBS Entertainmentチャンネルに2021年8月1日に公開された고키, 강렬한 칼군무 선보인 무대 ‘상남자’(コウキのBTS(防弾少年団)「BOY IN LUV」ソロパフォーマンス)ㅣ라우드 (LOUD)ㅣSBS ENTER.(2分34秒)
コウキは攻撃的な激しいダンスジャンルであるクランプ(Krump)で既に世界でトップクラスの実力者で、その界隈では超有名人だった(ARATA DANCE SCHOOLチャンネルの動画を参照)。コウキが事務所入所後もクランプのレッスンを続けたいとの希望を述べると、PSYは続けられないはずがないとの見方を示した。
J.Y.Park(パク・ジニョン)は「クランプが上手いのではなくダンス事体が上手い」、PSYは「表現力が素晴らしいステージだった」と絶賛した。
しかし、いざキャスティングするか否かとなると、2人とも事務所のスタッフと協議して熟慮した挙げ句、コウキをキャスティングしないという、まさかの結果となった。
若すぎるから、という理由が今さらすぎて日韓視聴者から批判噴出、天才・コウキは客寄せパンダか
コウキのキャスティングが見送られた理由についてPSYは、コウキがまだ若く(2009年1月29日生まれとのことで満12歳)、デビュー組のバランスなど現実的な部分を考えると難しいと説明した。J.Y.Park(パク・ジニョン)も、「このまま成長さえしたら、コウキ君を断る事務所はない」と、まだ若すぎることがネックであると示唆した。
しかし、年齢や見た目の子供っぽさは、あまりにも"今さら"感のある理由だったため、日本の視聴者のみならず、韓国の視聴者からも批判が噴出し、SNSが大荒れとなった。確かに、コウキは見た目はまだ子供っぽく、背も低く、声変りもしていないが、だったら最初の募集の時点で年齢制限や身長制限を設けて、コウキをはずしておくべきだった、というもっともな批判が続出した。
また、コウキがキャスティングされなかった場面が、この日の番組内での瞬間最高視聴率5.8%(ニールセンコリア)を記録し、コウキのパフォーマンス動画は再生回数が多く人気を集めていたため、コウキという天才ダンス少年が視聴率稼ぎに利用された、という批判もあった(ジュジュランドの動画を参照)。つまり、客寄せパンダ扱いだ。
韓国の視聴者の中には、だったらJYPもP NATIONも願い下げでいい、HYBEかYGからデビューしよう、と言い出す人もいたという(DraiTV韓国ドルアイの動画を参照)。
当のコウキの反応はと言うと、年齢が低すぎることがネックになることはある程度予期していた模様で、「分かっていたことなので、また次に向けて努力してみます」と淡々と述べていた。
しかし、それを控室で見ていた日本人ケイジュは崩れ落ちて涙ぐみ、同じく日本人のアマルも、衝撃を受けていた。このオーディションを通じて、友情をはぐくんでいたようだ。
なお、現時点ではまだコウキは「保留」状態にされただけで、脱落候補ではあるものの、脱落が確定したわけではない。
他の日本人候補者、ケイジュ、アマル、ハルトのパフォーマンスも控えている。ケイジュはコウキより少し年上とはいえまだローティーン(2006年10月4日生まれとのことで満14歳)だから、年齢がネックになるだろうか。それとも、ENHYPENのNI-KI(2005年12月9日生まれ)が満15歳になる直前にデビューしたから、満14歳のケイジュはギリギリセーフだろうか。
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