King Gnu『CEREMONY』初週23万枚超の大ブレイク/『CEREMONY』感想―暗いけど洗練されて凄い

2020年1月21日

（目次）・TOP
・『CEREMONY』収録曲の感想―暗いけど洗練されて凄いサウンド
・商品情報
King Gnuの2020年1月15日発売のアルバム「CEREMONY」がまさに大ブレイクとなっている。昨年末に「NHK紅白歌合戦」に初出場して知名度がぐっと上がった効果もあったかもしれない。

フラゲ日・1月14日の売上はオリコン調べで12万8,326枚で、この時点で前作の2019年1月発売の「Sympa」の初週売上の1.7万枚および2019年上半期の5.2万枚を大幅に上回っていた。

初週売上は23.8万枚で、King Gnu初の週間アルバムランキング1位を獲得した。日本では分かりやすくて共感しやすい曲でなければ売れない、なんて考えは間違いだと証明してくれた。洗練されて凝りまくって、時に難解なサウンドのKing Gnuが、大ブレイクしたのだ。

筆者は以前から「白日」と「傘」は気に入って配信でゲットして、何度もリピートして聴いていた。この度、この2曲も収録されたCDアルバム「CEREMONY」を購入した。

並みの人間には作れない、音楽エリートのKing Gnuの作品を論じるなんて恐縮な話だ。筆者は芸大どころか小さなコンクールの予選落ちだったんだから。以下、一リスナーとしての、第一印象的な感想だけ記しておくことにする。

『CEREMONY』収録曲の感想―暗いけど洗練されて凄いサウンド

01 開会式

厳かで、クラシックながらどこかアラビアン・ナイトを想起させる響きの序曲。

02 どろん

アップテンポだが、ガンガンではなくお洒落な感じのサウンドがだんだん切迫して行く。

03 Teenager Forever

洗練されて高度なサウンドなのだが、どこかカワイイ感じが10代を思わせる。最後のリズム隊なしの切ないボーカルがいい。

04 ユーモア

高度に凝ったサウンドで始まる。「ユーモア」というタイトルは一見明るそうに見えるが、そんなことはなくKing Gnu通常運転の暗くシニカルな歌詞が展開され、「忘れかけたユーモア」なんだと腑に落ちる。

05 白日

初めて聴いた時の衝撃が思い出せる。こんな高度で凝りまくったサウンドが、感傷的でツボにはまる。音楽番組だとこのテンポよりも走って演奏しているように感じるが、このくらいのほうが哀愁や機微や深みが出て心に刺さる。聴けば聴くほど名曲。

06 幕間

序曲があったから、間奏曲がある。次の展開を期待させるサウンド。

07 飛行艇

ANAのCMソングというイメージよりも重くて暗くて深いサウンド。素晴らしい曲だが、ANAの人はこんな暗い曲がCMになるの、と驚かなかっただろうか。

08 小さな惑星

タイトルが前向きでキュートなインスピレーションを与え、その期待に沿ったサウンドだなと思った。

09 Overflow

お洒落で洗練されたサウンド。ボーカルとギターの掛け合いみたいな感じがいい。ギターの音色もいろんな顔があって素晴らしい。

10 傘

「白日」と同じくらい、初めて聴いた時にすごくいいと思って配信で入手していた曲。情景が浮かんで来るような、感傷的で素敵な曲。こういう終わり方がいい。

11 壇上

感傷的で切ないバラード。詞は暗いけど男っぽい。DAIKI TSUNETAは明るく幸せな歌は書かない人のようだ。

12 閉会式

クラシックの民族派、ドボルザーク辺りを彷彿させる弦楽二重奏。でもそれに敢えてかぶせているようなノイズは何だろう？と思っていたら終わってしまった。また続きが聴きたいな、という気分にさせてくれる。

音楽ランキング

アーティスト・グループランキング

にほんブログ村

商品情報

*King Gnuの2020年1月15日発売のアルバム「CEREMONY」は大ヒット曲「白日」（ドラマ「イノセンス冤罪弁護士」主題歌）、「飛行艇」（ANAテレビCMソング）、「傘」（ブルボン・アルフォートCMソング）、「Teenager Forever」（ソニーワイヤレスヘッドホン/ウォークマンCMソング）を含む全12曲を収録。アルバム「CEREMONY」はBlu-ray Disc付き初回生産限定盤とCDのみの通常盤の2形態で販売。初回生産限定盤のBlu-ray Discには「King Gnu One-Man Live Tour 2019 "Sympa" 2019.04.12 STUDIO COAST」の映像を収録。初回生産限定盤および通常盤の初回プレス分に、全国ツアーチケットのチケット抽選先行申込シリアルナンバーを封入。WEB抽選受付期間は2020年1月14日（火）12:00～1月19日（日）23:59。