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K-POP: KickFlip/ LOUD

J.Y.Park×PSYオーディション『LOUD』が意義深い理由―次世代K-POPグループのあるべき姿を提示

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参加者のレベルが驚異的に高い、才能ある日本人も
J.Y.Parkが提示した次世代K-POPグループのあるべき姿―自分たちの想い・考えを表現できること
JYPアーティストのオタクにとってJYP社屋内映像も興味深かった

K-POPのJYPエンターテインメントの創業者で著名音楽プロデューサーのJ.Y.Park(パク・ジニョン)と、「江南スタイル」で韓国初の米Billboard Hot 100の2位を獲ったアーティストでP NATION創業者のPSYが共同プロデューサーを務める韓国SBSのボーイズグループ・サバイバル・オーディション番組「LOUD」は、いよいよ最終ラウンドに入った。

当初73人いた参加者が、これまでの5ラウンドで徐々に絞られ、最終ラウンドではJYP所属9人とP NATION所属10人が事務所対抗バトルを行って、負けたチームからおそらく少数の脱落者が出る見込みで、2021年9月11日の最終回で、各事務所それぞれのデビューグループのメンバーが確定する予定だ。

日本ではdTVが日本語字幕入りで3週間遅れで配信しているが、9月に入ると配信ペースをアップして、9月11日の最終回は日韓同時生放送・生配信となる。日本での配信が遅れている間も、YouTubeのSBS Entertainment公式チャンネルに参加者のパフォーマンス動画が韓国での放送直後に公開されていて、日本語メディアの概要報道もある。

参加者のレベルが驚異的に高い、才能ある日本人も

筆者が当初このオーディション「LOUD」を観ようと決めた理由は、誕生する2グループのうち1つが、大手JYPエンターテインメントから約3年ぶりの新人ボーイズグループ(かつ筆者が好きなセルフ・プロデュース・グループ・Stray Kidsの弟分)としてデビューするから、そして才能ある日本人参加者が何人もいたからだ。

実際に「LOUD」が始まってみると、まずは世界中から集まった参加者のレベルの驚異的高さに圧倒された。歌唱力か、ダンススキルか、作詞作曲能力かの、少なくとも1つにおいて、素晴らしい才能を持っているのは当たり前で、なおかつアイドル的なビジュアルやオーラ・存在感を備えた者が多かった。

日本人参加者のうち、最終ラウンドまで残ったのが10代前半~半ばの3人で、JYPにキャスティング(デビュー候補として所属)となった歌唱力抜群のアマル(元JYP練習生)とダンスの達人のケイジュ、およびP NATIONにキャスティングされた天才クランプ・ダンス少年のコウキだ。

J.Y.Parkが提示した次世代K-POPグループのあるべき姿―自分たちの想い・考えを表現できること

さらに、大手JYPのトップである、J.Y.Park(パク・ジニョン)が、次世代のK-POPボーイズグループはこうあるべき、という明確なビジョンを提示していたところが、非常に興味深かった。

第3ラウンドであるJYPラウンド(JYPピック)では、その時点で30人に絞られていた参加者が、JYPエンターテインメントのレッスン室で、歌やダンスのトレーナーによるレッスンを受けた上で、J.Y.Park(パク・ジニョン)に得意分野別のチームを組まされ、課題曲または自作曲のパフォーマンスに取り組み、J.Y.Park(パク・ジニョン)直々のアドバイスも受けて、本番で審査された(J.Y.Parkは個人順位、PSYはチーム順位をつけた)。

このラウンドでJ.Y.Park(パク・ジニョン)が語った、次世代K-POPボーイズグループのあるべき姿とは、「自分たちの想い・考えを表現できるグループ」だった。1つのグループの中に、安定的な高い歌唱力を備えたメンバー、ダンスが突出して上手なメンバー、そして作詞や作曲の才能のあるメンバーがいる、そんなグループの出現に期待をにじませていた。

さらにJ.Y.Park(パク・ジニョン)は、「次世代のアイドルには企画力が必要です」とも語っていた。

参加者は「自分が必要とされる理由」を、パフォーマンスで示さなければならなかった。また、作詞作曲に優れた才能のある者なら、ダンスと歌(またはラップ)ができなくてもいいというわけではない。そんな天才がいるわけがないと思ったら、いた。

自分でゼロからトラックを作り、歌詞・メロディー作り、編曲と演奏の全てをこなす10代の天才がいて、チームの足を引っ張らない程度のダンスもこなしていた。また、視聴者投票でほぼ全期間1位だったイ・ゲフン(元JYP練習生)は、作詞能力に非常に優れているが、歌もラップもダンスも上手だ。

最終ラウンドまで残ったJYPキャスティング(所属)の9人、そしてP NATIONキャスティングの10人の両方に、作詞か作曲かその両方ができる人材が複数含まれていた。

J.Y.Park(パク・ジニョン)は今後売り出すボーイズグループには、楽曲制作ができるメンバーが必要と考えている模様で、だからこそ日本を拠点とする「Nizi Project Season2」の参加者募集において、歌もしくはダンスもしくは楽曲制作を得意分野とする男子、としたのだろう。

JYPアーティストのオタクにとってJYP社屋内映像も興味深かった

ところで、JYPのアーティストのオタクにとっても、このJYPラウンドは必見だった。J.Y.Park(パク・ジニョン)が随所で漏らす重要発言に加え、JYPの巨大な社屋の内部が映っているのも興味深かった。推しもそこに出入りしているんだ、と思うだけで格別だ。

J.Y.Park(パク・ジニョン)が創業後最近初めて作ったという社長室(音楽機材あり)だけでなく、人気のオーガニック食材の社員食堂や、地下の練習室の外にあるデビューしたアーティストの個人別の(TWICEの〇〇のように)名前明記のロッカーなども、映っていた。

もちろん、JYP箱推しのオタクにとっては、「LOUD」で結成されて今年末あるいは来年初めまでにデビューする新ボーイズグループも、新たな推しグルリストに加わることになる。



LOUDの記事:

2021年8月15日付 J.Y.Park×PSYオーディション『LOUD』#11―日本人ケイジュはJYP、コウキはP NATIONがキャスティング
2021年8月9日付 J.Y.Park×PSYオーディション『LOUD』#10―日本人アマルをJYPがキャスティング
2021年8月3日付 J.Y.Park×PSYオーディション『LOUD』#9―日本人コウキが絶賛されるもまさかの脱落候補に
2021年7月13日付 『Nizi Project Season2』ボーイズ募集開始/ J.Y.Park×PSY『LOUD』日本人ケイジュがダンス1位
2021年6月30日付 TWICEツウィのソロMVにStray Kidsバンチャン参加/ オーディション『LOUD』日本人明暗、dTV配信開始
2021年6月6日付 J.Y.Park×PSYオーディション『LOUD』#1―日本人ケイジュとコウキのダンスが絶賛される
2021年6月1日付 J.Y.Park×PSYオーディション『LOUD』参加者75名公開、日本人も(ダンス動画あり)、6月5日スタート
2021年5月16日付 J.Y.Park×PSYボーイズグループ・オーディション番組『LOUD』2021年6月5日21時SBSで放送開始
2021年5月8日付 SMが米国でNCT-Hollywoodオーディション番組、JYPはPSYとグローバル・ボーイズGオーディション番組

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