BIGBANGのV.Iが引退表明、警察に容疑者として立件の方針を固められた直後

K-POPの人気グループのBIGBANGの最年少ボーカリストのV.I（スンリ、本名イ・スンヒョン、28）が、2019年3月11日の午後に、自身のインスタグラムで芸能界引退を宣言した。

この日の朝に警察がV.Iを性接待あっせん（売春あっせん）の容疑者として立件の方針を固めたと報じられ、その後いかがわしい動画などの"盗撮疑惑"までも一部で報じられた直後だった。

その後、警察は既に3月10日の段階で、V.Iを売春あっせん容疑で立件して、出国禁止措置を取っていた、と報じられた（朝鮮日報の2019年3月12日付「麻薬・性接待・暴力・脱税…映画よりひどい『バーニングサン』」を参照。「バーニングサン」とは、V.Iが取締役として運営参加していたクラブの名前）。

現時点で所属事務所のYGエンターテインメントは、V.Iの去就について公式コメントを出していない。V.Iは3月25日から入隊予定で、BIGBANGの他の4人も全員兵役中だ。

何らかの違法行為が確定すれば、程度の問題ではあるが、常識的には謹慎とか引退は避けられないだろう。

K-POPの草分け的存在でもあるBIGBANGは、才能あるグループとして世界で高く評価されている反面、問題を起こすメンバーが続出している。V.IはBIGBANGを守るために引退すると示唆しているが、BIGBANGは一体どうなるんだろう？

V.IはBIGBANGの中では特に人気の高いメンバーではなかったが、日本語が上手で日本のバラエティー番組にもよく出演していただけに、このような形で引退表明に追い込まれたのが、情けないし残念だ。

V.Iの引退表明全文

V.Iが自身のインスタグラムに3月11日に投稿した引退表明文は当然すべて韓国語だったが、スポーツソウルの記事に載っていた日本語訳は以下の通りだ。「芸能界引退を決意しました」「私はここまでのようです」と、重大な決意を述べている。

「スンリ（V.I）です。僕がこの時点で芸能界を引退したほうが良さそうです。社会的物議を醸した事案があまりにも大きく、芸能界引退を決心しました。捜査中の事案においては、誠実に取り調べを受け、すべての疑惑を明かすようにします。

1カ月半の間、国民から叱咤され、嫌われ、今国内のすべての捜査機関が私を調査していて、国民逆賊にまで追い込まれる状況なのに、私ひとりが生き残ろうとして周りのみんなに迷惑をかけることは僕自身が到底容認できません。

過去10年間、たくさんの愛情を送ってくれた国内外のたくさんのファンの皆さんに心から感謝を申し上げます。YGとBIGBANGの名誉のためには、私はここまでのようです。

改めて申し訳なく、申し訳ありません。これまでのすべての方々に感謝します」
（スポーツソウルの2019年3月11日付「【全文】BIGBANGのV.I、芸能界引退を宣言。『私はここまでのようです』」を参照）

騒動の勃発から引退表明までの歩み

V.Iをめぐる騒動が大きくなったのは2019年1月末頃からで、3月8日には3月25日の入隊が急きょ発表されて、兵役に逃げるのかという批判も出ていた。

しかし、3月11日朝になって警察がV.Iを性接待あっせんの容疑者として立件する方針であることが明らかになり（実際には前日に立件され出国停止措置発動済みだった）、直後には盗撮疑惑も浮上して、突然の引退表明という急展開になった。

以下、騒動の始まりから順番にまとめてみた。

発端は運営クラブでの11月の暴行事件、1月末発覚で理事辞任

発端は、V.Iが取締役として運営に関わっていたソウル江南区にあるクラブ「Burning Sun（バーニングサン）」内で、2018年11月24日早朝に起きた、問題行動をした客への従業員による集団暴行事件だった。

12月に当該客のキム氏（28）はインターネット上に、「11月にバーニングサンのセキュリティー要員から暴行を受けて警察に通報したが、警察が私に対して集団暴行した」という内容の書き込みをして、事件が露見した（前出の朝鮮日報の記事）。

事件は2019年1月28日にMBC「ニュースデスク」で放送されて、大騒動に発展した。その頃までには、同クラブでの麻薬および性暴力や贈収賄の疑惑が浮上していた。

1月31日に所属事務所のYGエンターテインメントのヤン・ヒョンソク代表が出したコメントでは、事件当日にV.Iはクラブに深夜3時までいたが、事件は明け方6時以降に起きた、と述べられていた。

また、V.Iは兵役の入隊が近づいているため、数日前に問題のクラブの社内取締役を辞任しており、さらに他のすべての代表取締役や社内取締役も辞任する過程にある、と明かした。しかし、騒動が大きくなったからV.Iは慌てて辞任したのではないか、との印象を与えてしまった。

V.Iは2月2日にSNSで騒動を謝罪するとともに、そのクラブでの自身の役割は広報担当の社内取締役で、経営・運営ではなかった、と述べた。

V.Iは2月16・17日にソウル・オリンピック公園SKオリンピックハンドボール競技場で入隊前最後のコンサートを開催し、改めて騒動について謝罪した。これは、後になって、重大事件なのにコンサートを強行した、と非難された。

性接待疑惑が浮上

2月26日に、V.Iに性接待疑惑（売春あっせん疑惑）が浮上した。2015年12月6日深夜にV.Iと歌手C、投資家のユ代表（女優パク・ハンビョルの夫で、V.Iとクラブの共同設立者）およびクラブスタッフのキムさんが交わした、カカオトーク（スマホのメッセンジャーアプリケーション）での会話内容が、韓国の放送局SBSに報じられた。

どぎつい内容の打ち合わせなので、ここに全部は書かないが、V.Iは「女は？良い子を（性的なニュアンスを含む）」などと話していた。これを「女は？ヤレる子たちで」と訳している記事もある（WoW!Koreaの2019年2月26日付「SBSが報じた“性接待疑惑” V.I（BIGBANG）の対話内容とは？　…YGは反論」を参照）。

しかし、YGエンターテインメントは2月26日に、内容が操作（ねつ造）されもので事実ではないと反論した。

自ら出頭して聴取・検査に応じるも、全予定キャンセルで入隊決定

V.Iは2月27日夜9時頃に自主的に警察に出頭して、自身をめぐる麻薬や性接待疑惑について約8時間30分にわたる聴取・調査に応じた。その際、麻薬一次検査では陰性と判明した。

2月28日午後にYGエンターテインメントは、V.Iのすべてのスケジュールのキャンセルを発表した。日本では3月9・10日に開催予定だった大阪城ホール公演が「諸般の事情により」中止された。

3月8日にYGエンターテインメントは、V.Iが3月25日に陸軍に現役入隊予定であると発表した。

性接待の被疑者として立件、盗撮疑惑浮上、引退表明

後で明らかになったが、3月10日の段階で、ソウル地方警察庁は既にV.Iを性接待（売春）あっせん容疑で立件し、出国停止措置を取っていた（前出の朝鮮日報の記事）。

3月11日朝には、ソウル地方警察庁がクラブにおける性接待あっせん疑惑で、V.Iを被疑者として立件する方針を固めた、と報じられた（WoW!Koreaの2019年3月11日付「V.I（BIGBANG）、被疑者として立件＝ソウル地方警察庁が本格的な捜査へ」を参照）。

また、3月11日に韓国SBSfunEが、V.Iと知人らが違法に盗撮された性行為の映像・画像をカカオトークで共有・鑑賞していた、と報じた（WoW!Koreaの2019年3月11日付「V.I（BIGBANG）、歌手の友人らと違法撮影した性動画をカカオで共有し観賞か」）。

3月11日に放送された「SBS8ニュース」では、、V.Iのカカオトークのグループ・トークルームに入っていた芸能人の1人が歌手のチョン・ジョンヨンだったと明かされた。

V.Iは3月11日午後に、自身のインスタグラムに上記（冒頭）のコメントを投稿し、芸能界引退を示唆した。

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*BIGBANGのボーカリストV.Iの2018年9月5日日本発売CDアルバム「THE GREAT SEUNGRI」は初回生産限定盤[3CD+DVD+ブックレット+スマプラ]、DVD付通常盤初回限定仕様[2CD+DVD+スマプラ]、通常盤初回限定仕様[CD+スマプラ]の3形態で販売され、これ以外に初回生産限定盤PLAYBUTTON（プレイボタン）形態の商品も販売。PLAYBUTTON（プレイボタン）とは缶バッジ型の音楽再生プレイヤーで、缶バッジ型の本体にイヤホン（商品付属でないため購入者が別途用意）を差し込んで再生ボタンを押すことで収録された音楽を聴くことができる。付属のUSBケーブルで簡単に充電でき最長約5時間再生可能。

全形態共通でCDに収録されるのは韓国発売アルバムの楽曲9曲の日本語バージョン。初回生産限定盤のCDにはさらに韓国語バージョンとV.Iの代表曲11曲のリミックス・バージョンを追加収録。DVD付通常盤初回限定仕様のCDにはV.Iの代表曲11曲のリミックス・バージョンが追加収録される。通常盤初回限定仕様には豪華特典応募シリアルアクセスコードが封入される。各形態とも店舗により先着特典のクリアファイル（A4）が付く。

*BIGBANGが活動休止に際しリリースした楽曲「FLOWER ROAD（花道）」。日本では2018年3月15日よりiTunesとApple Musicで先行配信され、その他の配信サービスでは4月4日より配信がスタートした。
iTunes （ダウンロード）: FLOWER ROAD

Apple Music（ストリーミング）: FLOWER ROAD