NCT 127「Chain」とSEVENTEEN「WE MAKE YOU」が好調

2018年5月31日

日韓の政治的緊張が緩むという好環境が続くなか、日本の音楽シーンでのK-POPグループの躍進が著しい。これまでは、日本でのK-POPといえば、東方神起やBIGBANGが根強い人気を維持しており、"殿堂入り"的な地位を築いている。

ここに来て、日本で急激に人気が上昇し、今や突出しているのが、最近アルバムで全米1位を獲得したばかりのBTS（防弾少年団）だ（2018年5月31日付「BTS『FAKE LOVE』が米TOP10入り、日本のチャートでも上位」）。

また、昨年NHK紅白歌合戦に出場したガールズグループのTWICEは、日本で2018年5月16日に発売したシングルが、オリコン調べで初週26万2,658枚を売り上げて、週間シングルランキングで1位を獲得した。日本の女性アイドルグループとは若干違って、女性ファン人気でも一定の成功を収めているようだ。

さらに、BTSほどではないが、最近日本進出で好成績を上げつつあるK-POP男性グループ（ボーイズグループ）も幾つかある。直近ではNCT 127やSEVENTEENがオリコンランキングの上位に登場した。

日本人1人を含む9人組NCT 127が日本デビューで「PON!」に出演

オリコンの5月21～27日の週（6月4日付）の週間アルバムランキングでは、日本人1人を含む韓国の男性グループ・NCT 127が日本デビューとして5月23日に日本で発売したアルバム「Chain」が、4万4,832枚を売り上げて初登場2位を獲得した。

ちなみに、同じ週のランキングでは、BTSの「LOVE YOURSELF 轉 "Tear"」の輸入盤が4万4,093枚の売上という僅差で、3位となっていた。この輸入盤アルバムは日本での発売日が前週の5月19日（土）とされており、日本発売CDのようなフラゲ日や発売日の大量集中出荷による初週売上押し上げはなく、2週目にやっとチャート上位に上って来た（ただし、デジタルアルバムランキングでは、発売された前週に1位だった）。

NCT 127は韓国のアイドルグループNCTの9人組派生ユニットだ。NCTはNeo Culture Technologyの略だ。127はソウルの経度で、そこを拠点に世界に羽ばたくという意味合いがある。メンバー9人の出身国は5人が韓国で、あとは1人ずつ日本、中国、アメリカ、カナダ、タイとなっていて、平均年齢は21歳だ。

NCT 127は5月30日に日本テレビ系「PON!」にVTR出演し、お台場で行われたファン2,000人超を前にしたデビューイベントの模様、日本語楽曲「Limitless」「Chain」のパフォーマンス、大阪府出身の日本人のYUTAこと中本悠太（22）を中心とする日本語インタビューの映像が流れた。

17歳の時に歌手を目指して韓国に渡ったというYUTAによると、キーワードは「共感」で、「共感を日本のみなさんともつなげていけたらなという思いを込めて『Chain』という曲が仕上がっています」とのことだ。また、大阪出身のYUTAが、共同生活をしているメンバーたちにたこ焼きを作って振る舞ったエピソードも紹介された。