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・HYBE JAPANのマルチレーベルは今に始まったことではない
・別レーベル所属・独立採算制は&TEAMとハン・ヒョンロック氏にはメリット大、aoenは短期的には苦戦も
・&TEAMと別レーベルになることでのaoenのメリットもある
・『JCONIC』は国内専門?→国内で成功すれば海外展開もあると思う
HYBEの日本本社である株式会社HYBE JAPANが2026年1月5日、新レーベル「JCONIC」(ジェイコニック)を1月1日付で設立し、そこに2025年にデビューした日本人8人組ボーイズグループ・aoen(アオエン)がYX LABELSから移った、と発表した。&TEAMは引き続きYX LABELSに所属する。
本サイトは個人ブログなので、以下では筆者の個人的な感想や推測を述べている。
HYBE JAPANのマルチレーベルは今に始まったことではない
HYBEは以前より世界の各地域でマルチホーム、マルチジャンル(Multi-home, Multi-genre)を目指す方針を打ち出していたので、HYBE JAPAN内でマルチレーベル展開することに違和感はない。
というか、マルチレーベルは、今に始まったことではない。以前はHYBE JAPAN内に平手友梨奈のためにNAECO(ネイコ)というレーベルを設立して、そこに平手が所属していた(その後契約終了)。
平手友梨奈が長続きしなかったという苦い経験があるので、おそらくYX LABELSもJCONICも、既に何年もの芸能活動経験のあるタレントの引き抜きには消極的で、自社で練習生段階から育ててデビューさせるのが基本と思われる。
別レーベル所属・独立採算制は&TEAMとハン・ヒョンロック氏にはメリット大、aoenは短期的には苦戦も
あくまでも筆者の個人的推測だが、HYBE JAPAN内で&TEAMが引き続きYX LABELSに所属し、aoenが新設の「JCONIC」に移ることは、&TEAMとハン・ヒョンロック氏にはメリットが大きく、aoenはもしかしたら短期的には厳しい状況になるかもしれないが、長期的にはプラスになるだろうと思っている。
はっきり言って、&TEAMに比べて、aoenのCD売上はかなり少ないので、もしかしたら、&TEAMが稼いだお金でaoenの赤字を補填している可能性もある、と思っていた。
HYBEは決算発表時に各レーベルごとの売上高と当期純利益を公表している。&TEAMとaoenが別々のレーベルに所属することで、&TEAMだけ、aoenだけの損益が明るみになる。両レーベルは2026年1月1日付で別法人として運営されていく。独立採算制だ。
おそらくそれは、絶好調の&TEAMにとっては自らの業績を示すことができて、喜ばしいことなのだろう。一方、&TEAMに比べて苦戦している感のあるaoenは、短期的には厳しい状況になるかもしれない。
ハン・ヒョンロック氏はHYBE JAPANの代表取締役兼CEO(つまりトップ)であるだけでなく、&TEAMが所属するYX LABELSの代表取締役も兼任している。
ハン・ヒョンロック氏は日本のメディアでのインタビューに登場したことがあるが、日本の大学を出て日本語が流暢で、かなりの野心家に見えた。もちろん、野心は悪いことではなく、企業の成長の原動力になる。
ただ、ハン・ヒョンロック氏は、自分が率いている&TEAMに韓国デビューに際して、かなりの過重労働を強いた印象もあり、当時&TEAMから体調不良者が続出した。功績を上げるためには、所属アーティストにかなり無理もさせるんだ、と思った。
今後ハン・ヒョンロック氏は絶好調の&TEAMの所属するYX LABELSの直接の担当になり、&TEAMに比べて苦戦を強いられているaoenの直接の責任者ではなくなるから、勝ち馬に乗ったようにも見える。もちろん、ハン・ヒョンロック氏は&TEAMを成功させた功労者で、HYBE JAPANの最高権力者だから、当然の成り行きとも言える。
&TEAMと別レーベルになることでのaoenのメリットもある
では、aoenが新たに所属することになった新レーベルの「JCONIC」の代表取締役に主任した島賢治氏や、クリエイティブ統括に就任したJEFF MIYAHARA氏は貧乏くじかというと、そんなことはない。
親会社のHYBE JAPANが資金を融通してくれるなど、資金面でaoenのMV制作やライブ演出などで不安がないことを前提とするなら、aoenも才能あるメンバーたちのグループであり、同じレーベル内で&TEAMと競合することなく、また&TEAMに遠慮する必要もなく、独自性を打ち出して、成功できる可能性は十分ある。
島賢治氏はソニー・ミュージックなどでアーティストのマネジメント、マーケティング、レーベル運営に携わり、2017年からは自分の会社でアーティストのブランド戦略を手がけていた。
クリエイティブ統括のミヤハラ氏は音楽プロデューサーとして、少女時代、安室奈美恵、ONE OK ROCK、BoAなどの楽曲をプロデュースしてきた。
この業界でアーティストを担当して成功させるには、才能・センスだけでなく、実績と人脈(コネクション)が必須だから、2人とも申し分のない経歴の持ち主と思われる。
『JCONIC』は国内専門?→国内で成功すれば海外展開もあると思う
ただ、「JCONIC」が日本の市場およびオーディエンスに最適化された事業基盤の強化と成長を図っていく、という方針とのことで、これだけ見ると、日本国内での展開だけしか考えていないかのような印象がある。
もしそうであるなら、世界で活躍することを夢見てHYBEの練習生になったaoenメンバーたちは、ショックかもしれない。
ただ、筆者個人的には、aoenが十分に国内での地位を確立できた暁には、ある程度の海外展開はあるだろうと思っている。
「JCONIC」が&TEAMとの差別化のためだけに、日本国内にフォーカスした音楽をプロデュースしていくとなると、日本のボーイズグループ戦争の中で、かえって個性が見えにくくなる可能性もあるのではないか。
「JCONIC」の強みはHYBEという世界的企業の一員であることなのに、そこをメリットとして活かさないのであれば、もったいない気はする。
もっとも、外野でいろいろ考えるよりも、「JCONIC」が実際にaoenをどうプロデュースしていくかを、見守っていきたい。
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