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・随分お久しぶりの歌手の歌声の『老化』問題―顕著な歌手と、若い頃とあまり変わらない歌手に二分
・印象に残った歌手―HANA&ちゃんみな、SixTONES、Number_i、aespa、ミセス、米津玄師、ユーミン、AKB48
・Mrs. GREEN APPLE『GOOD DAY』―オープニングに白組トリに大活躍の国民的バンド
・米津玄師『IRIS OUT』―寒空の下、首都高速でパフォーマンス???
・松任谷由実『翳りゆく部屋』―歌声の衰えをほとんど感じさせず、古典的失恋ソングの名曲を歌い上げる
・AKB48のレジェンドOGの初代神7(セブン)のうち5人が集結―まゆゆはどうしているだろう?
2025年12月31日(水)19:20~の「第76回 NHK紅白歌合戦」については、個人的には、ここ数年に比べて大感激という場面がなく、物足りなかったが、印象に残った歌手もいた。総じて、まあこんなものでしょう、という感想だ。
若い頃大人気だった歌手を年取ってから「紅白」に引っ張り出すことが、ここ数年状態化しているが、歌声の「老化」が顕著で落胆させられる例もあった。
個人的に、今回印象に残ったのは、HANA&ちゃんみな、SixTONES、Number_i、aespa、ミセス、米津玄師、ユーミン、AKB48だった。12月および大晦日のYouTube検索数が多かった紅白出場歌手のグラフも添えておく。
随分お久しぶりの歌手の歌声の『老化』問題―顕著な歌手と、若い頃とあまり変わらない歌手に二分
過去の若い頃に大人気だった歌手を、随分長い年月が経ってから引っ張り出すことが、この数年間の「紅白」で常態化している。しかし、筆者個人的に見れば、年を取ることによる容姿の衰えは仕方ないとしても、歌声は若い頃とあまり変わらない人もいれば、「老化」が版甚だしくて“公開処刑”状態の人もいる。
たとえば、3年間に2022年の「第73回 NHK紅白歌合戦」に登場した世良公則と佐野元春は、歌声の健在ぶりに加え、イケオジぶりが、嬉しいサプライズだった。美青年だった世良公則は、昔と変わらない奇跡のカッコよさだった。佐野元春は、若い頃にはなかった“上品さ”が加わったカッコよさだった。
今回(2025年大晦日に)出演した堺正章は、79歳という高齢の割には、十分声が出ていて、見事だったが、それでも、歌声の「老化現象」の典型である、リズムが随分遅れる状態になっていた。79歳なんだから、仕方がないか。
人にもよるかもしれないが、一般的には、年を取ると、高音が出なくなっていたり、音量が弱くなるのはもちろん、リズム感が衰えて、音程もゆっくりでなければ安定的に取れなくなるようだ。
女性の場合は、若い頃に美貌で人気を得た人が多いだけに、男性に比べて容姿の衰えが気になるが、それ以上に筆者が落胆することが多いのが、歌声の「老化現象」だ。
歌声のリズムの遅れが甚だしいと、イライラさせられる。単なるレイドバック唱法の域をはるかに逸脱している。
今回の究極の大トリだった永遠のアイドル・松田聖子や、かつて実力派アイドルとして一世を風靡した岩崎宏美も、もちろん音程は外さなかったが、リズムに随分遅れをとっていて、ゆっくりと正しい音を探しながら歌っていた、という印象だった。
同じように年をとっても、ユーミンの歌声には、若い頃との差をあまり感じなかった(下記)。ちなみに、2024年の「第75回 紅白」のALFEEや2023年の「第74回 紅白」の寺尾聡などは、若い頃とほぼ変わらずリズム感もグルーヴもしっかりしていた。
今回の矢沢永吉は、曲を知らないので、厳密な判断は難しいが、リズム感もグルーヴもしっかりしているように聴こえた。何よりも、NHKホールの観客を掌握して盛り上げていた。
印象に残った歌手―HANA&ちゃんみな、SixTONES、Number_i、aespa、ミセス、米津玄師、ユーミン、AKB48
今回筆者が最も感動したのは、HANAとちゃんみなの「SAD SONG」コラボだった(詳細は2026年1月1日付「【紅白】HANAとちゃんみなの愛に溢れたコラボステージに感動/ BE:FIRSTの歌唱も素晴らしかった」)。
STARTO勢が3年ぶりに復帰したが、中でも後半に登場したSixTONESは、パフォーマンスの尺が約4分25秒という好待遇で、大晦日のSixTONESのYouTube検索数が激増した(図表1参照)(SixTONESのステージの詳細は2026年1月1日付「【紅白】SixTONESが好待遇!新宿・三角広場から中継で3曲、ジェシーと熱愛報道 綾瀬はるかは一切映らず」)。
図表1 12月および大晦日のYouTube検索数が多かった紅白出場歌手(Googleトレンド)

Number_iとKing & Princeがオープニングで同じNHKホールのステージに立っているのが、感慨深かったが、2組の音楽性の違いは大きく、やはり別の道になる運命だったんだな、とも思った(Number_iのステージの詳細は2025年12月31日付「Number_iが『紅白』でキンプリと同じステージに立つも接近なし/『パプリカ』高速ダンス、『GOD_i』圧巻ステージ」)。
K-POPガールズグループ・aespa(エスパ)のパフォーマンスはとても良かったが、メンバーの原爆キノコ雲ランプ騒動で、トークなし・曲振りなしの可哀想な扱いになり、後味が悪かった(詳細は2026年1月1日付「【紅白】aespaがニンニン除く3人で圧巻『Whiplash』もトークなしで後味悪い/ BoAがSMと契約満了」)。
Mrs. GREEN APPLEの大人数ダンサー投入げの、日本を明るくする歌「GOOD DAY」は、「紅白」のトリにふさわしかった(下記)。
米津玄師の、いったいどこでパフォーマンス、というのも面白かった(下記)。
AKB48のレジェンドOGたちは、ダンスも容貌も頑張って手を尽くして望んでいたのが、伝わった(下記)。
Mrs. GREEN APPLE『GOOD DAY』―オープニングに白組トリに大活躍の国民的バンド
大森元貴は今回の「紅白」のオープニングで最初の歌い手として登場し、「夢であいましょう」(1961年)を歌った。今年の「紅白」は、ミセス・大森の歌唱で始まり、究極の大トリの松田聖子は別として、白組トリのミセスで締めくくった。さすが、親しみやすい「国民的バンド」のミセスだった。
直前のMISIAの「Everything」と「アイノカタチ」(後者は綾瀬はるか主演ドラマの主題歌だったのに、なぜ誰も言わなかったのだろう?)が大盛り上がりだったので、それに続く白組トリのミセスが見劣りするかと心配したが、杞憂だった。
おそらく100人を優に上回るとみられる大人数のダンサーを投入して、ステージのみならず、観客席もダンスで盛り上げた。
大森元貴は「『GOOD DAY』は日本を明るくする、というコンセプト、願いで作った曲」と、自ら説明してくれた。まさに「紅白」のトリにふさわしい選曲だった。
ミセスが元旦に、4月に東京・国立競技場(MUFGスタジアム)4 Daysを開催する、と発表した。国立競技場公演は、Snow ManとAdoが2 Daysを開催し、TWICEが4月下旬に3 Daysを開催予定だが、4 Daysのコンサートなんて、聞いたことがない。凄すぎる。
米津玄師『IRIS OUT』―寒空の下、首都高速でパフォーマンス???
宇多田ヒカルとのサプライズの「JANE DOE」披露はなかったが、「IRIS OUT」の曲が始まる前に米津さんが公衆電話ボックスで受話器を持つと、「JANE DOE」の宇多田ヒカルの歌声が流れたのはせめてものサービスか。
でも、いったいどこでパフォーマンスしているのか、と驚いた。首都高速の道路でパフォーマンスしている? どういうこと? そんなはずないよね。大勢の女性ダンサーたちが薄着で寒いのにご苦労様、と思っていたら、HANAの7人も踊っていてビックリ。最後の花火は素敵だった。
米津さんって、当初は根暗な人かと思っていたけど、前髪を分けて目を出したら、ネアカの人に見えてきた。寒い中、面白いパフォーマンスをありがとう。
松任谷由実『翳りゆく部屋』―歌声の衰えをほとんど感じさせず、古典的失恋ソングの名曲を歌い上げる
筆者がユーミン・ファンの友人からダビングテープをもらって、初めてユーミンを知った時の曲。ユーミンの曲でも特に好きなTOP5に入れたい曲で、大ファンだった頃に何百回も聴いた、古典的失恋ソングの名曲だ。これがユーミンの予告した「原点のような曲」なのか。
ピアノの弾き語りをするユーミンは初めて見たが、楽曲制作をするから当然ピアノもしくはギターくらいは弾けるか。旦那さんの松任谷正隆氏が、パイプオルガンを弾いていた。
ユーミンの場合、若い頃から歌声に若さがなかったから(失礼)、71歳になった今も、歌声の衰えはほとんど感じなかった。締めのフレーズの終わりのリズムの詰めが、ちょっと緩くなっているのだけ気になったが、それくらいは大目に見てあげなくては。
AKB48のレジェンドOGの初代神7(セブン)のうち5人が集結―まゆゆはどうしているだろう?
AKB48の卒業メンバーのうち、レジェンドOGとも言える、全盛期の前田敦子、大島優子、高橋みなみ、小嶋陽菜、板野友美、峯岸みなみ、柏木由紀、指原莉乃が集結した。
筆者は、アーティストのハイレベルなパフォーマンスに感動する一方で、アイドルからは元気や癒しをもらってきた。
辛く苦しい日々を送っていた頃に、AKB48を知り、大島優子や前田敦子のとびきりの笑顔に、元気をもらい、癒された。AKB48が口パクなのは分かっていたが、そういうのとは別に、アイドルには独特の存在価値があるんだな、と思った。
今回披露した曲は「フライングゲット」(2011年)「ヘビーローテーション」(2010年)「恋するフォーチュンクッキー」(2013年)「会いたかった」(2006年)で、知っている曲ばかりだった。
卒業したメンバーたちは年を重ねたが、この日のためにメンテナンスを頑張って準備したという。
今回「紅白」で集まったレジェンドOGのうち前田敦子、大島優子、高橋みなみ、小嶋陽菜、板野友美の5人は、ちょうど筆者がAKB48を追っていた頃の、初代“神7(セブン)”のメンバーだった。この場に来なかった2人は、篠田麻里子と渡辺麻友だ。
篠田麻里子は離婚に際して不倫疑惑があって(本人は否定)、スキャンダルを嫌うNHKに呼ばれなかったものと思われる。
一方、清純派美少女だった「まゆゆ」こと渡辺麻友は、2017年末のAKB48卒業後は、2018年8~9月に東海テレビの連続ドラマで主演、2019年6月~9月にNHK連続テレビ小説「なつぞら」に出演した。
女優業と並行して、渡辺麻友はAKB48卒業前からアシスタントを務めていた、中居正広MCの歌番組「UTAGE」に、引き続きアシスタントとして出演していたが、2019年10月13日放送のスペシャルが「UTAGE」の最後の出演となり、次の2020年2月16日放送の「UTAGE」スペシャルは体調不良のため欠席した。
2019年11月以降は、渡辺麻友の仕事の記録が見当たらず、そのまま「健康上の理由で芸能活動を続けていくことが難しい」とのことで、2020年5月31日をもってプロダクション尾木との契約を終了して退社し、芸能界を引退したことが、6月1日に明らかになった。
渡辺麻友の体調不良が具体的に何であったかは、明かされていないし、今どうしているのかも、分からない。2025年になって、仕事関係者からの何らかのハラスメントがあったのではないか、との憶測が出たこともあったが、根拠はなく、真相は不明だ。
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