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・WAKEONEの新代表の元SMのナム・ソヨン氏が就任、2センター制を導入
・ナム・ソヨン新代表はプロデューサー出身ではないが、マネジメントが強くなれば所属アーティストに朗報
・組織改革でZEROBASEONE再契約の可能性が上がり、iznaももっと売れるはずだが?
・ ALPHA DRIVE ONEと新代表は運命共同体
韓国エンタメ企業・CJ ENM傘下のレーベル&アーティストマネジメント会社のWAKEONEの代表に、元SMエンターテインメント代表取締役のナム・ソヨン氏(女性)が専任された。また、WAKEONEが2センター制を敷くことも明らかになった。
WAKEONEと言えば、所属しているZEROBASEONEなどのファンから、センスなどの問題が指摘されていたため、K-POPビジネスの専門家の新代表がWAKEONEの所属アーティストに良い影響をもたらすことを、ファンとしては願ってやまない。
ナム・ソヨン新代表が有能な経営者であることを前提とすれば、トップ交代と組織改革はALPHA DRIVE ONEにはプラスとなるはずだ。ZEROBASEONEとiznaにも基本的にプラスのはずだが、実際に2センター制が本格稼働してどうなるかを、見極める必要はある。
WAKEONEの新代表の元SMのナム・ソヨン氏が就任、2センター制を導入
韓国メディアのmydailyの記事に基づくKstyleの2025年11月3日配信の記事によると、WAKEONEは元SMエンターテインメント代表取締役のナム・ソヨン氏を新代表に選任した。
ナム・ソヨン氏はマネージャー出身で、アーティスト・マネジメント、グローバル戦略、コンテンツ制作などを経験してきた。
また、WAKEONEは2センター制を導入し、第一センターはボーイズグループ・ZEROBASEONEとガールズグループ・iznaを担当し、第二センターはALPHA DRIVE ONEとチョ・ユリやキム・ジェファンなどのソロアーティスト、新人アーティスト開発を担当するという。
ナム・ソヨン新代表はプロデューサー出身ではないが、マネジメントが強くなれば所属アーティストに朗報
ファンの視点から見ると、WAKEONEはファンの不満を呼びやすいレーベル兼マネジメント会社だった。
特に、プロデュース、中でも楽曲・ミュージックビデオ(MV)などの作品や衣装などのスタイリングのセンスが、K-POP大手事務所に比べてかなり低いと、たびたびファンが指摘し、抗議していた。
K-POP大手事務所の中でも、HYBEと並んでSMはプロデュース力・センスが良いと評判なので、SM出身の新代表に期待するファンは多いと思われるが、ナム・ソヨン氏はプロデューサー畑の専門家ではない。
それでも、ナム・ソヨン氏が優れた経営者であるならば、新設の第一センターと第二センターのそれぞれのトップに、クリエイティブ面での実績のある、もしくは優秀なプロデューサーを識別できて採用できる有能な幹部を登用するだろう、と期待できる。また、K-POPの海外進出に明るい人物であることも、心強い。
第一センターと第二センターが敵対してはまずいが、適度の競争関係となれば、それぞれが優れた作品を生み出して良い業績につながる効果が望める。
SMは社内のプロダクション制、JYPは複数本部制、HYBEはマルチレーベル制を敷いており、良い意味で競争し刺激し合えるのであれば、好ましいと思われる。
ただし、2024年春に露見したHYBEの子会社レーベルのADORの当時のミン・ヒジン代表と、別のレーベルとの不和のような事態が起きないことが前提だ。
会社の組織が上手く回っていない時には、会社の上層部に問題がある場合も多く、逆に、会社のトップが優れた経営者であれば、組織が活性化されて、成果も出やすくなるはずだ。
組織改革でZEROBASEONE再契約の可能性が上がり、iznaももっと売れるはずだが?
今回2センター制が導入され、第一センターがZEROBASEONEとiznaを担当することは、この2つのグループには、基本的にはポジティブな意味合いがある。
ZEROBASEONEの2年半の活動期間は2026年1月をもって終了するが、再契約が成立するか否かが大きな焦点となっている。
WAKEONEは社運をかけて「BOYS II PLANET」(ボイプラ2)で誕生したALPHA DRIVE ONEのデビューを大成功させなければならないから、どうしてもALPHA DRIVE ONE優先となるはずで、ZEROBASEONEの再契約とその後の活動に熱意を持って取り組むかどうか、疑わしかった。ZEROBASEONEのことをしっかり考えてくれる環境ができれば、メンバーも再契約しやすいだろう。
ただし、ZEROBASEONEの9人のメンバーのうち、大人気メンバーのジャン・ハオを含む4人は中国系事務所のYUE HUAからの出向組だ。
YUE HUAとしては、ZEROBASEONEからの細々とした収益分配に甘んじるよりも、彼らが人気がある今のうちに、EVNNEの2人とともに自社に呼び戻して、練習生との新グループを結成して再デビューさせたい意向と思われる。
WAKEONEがYUE HUAが納得できるような高い収益分配を約束できるならともかく、現状ではZEROBASEONEの2026年1月末の契約満了時に、YUE HUA出身メンバーが去り、残りの5人だけなら再契約も可能、という流れになると予想される。
Kep1erは9人だったが、再契約したのは7人だけで、マネジメントも事実上、WAKEONEから別事務所のKLAPに委託されることになった。
このままだと、ZEROBASEONEも9人が5人に減るか(しかもキム・ジウンは間もなく入隊だから4人になる)、あるいはきっぱりと解散してしまうかの、二者択一と思われた。
9人のメンバーが5人まで減ると、去って行く4人についていたファンもZEROBASEONEから離れるだろうから、傍から見れば、勢いを失ったグループと見られて、売上が下がる可能性が高くなる。だったら、潔く解散すべきなのでは、という話になる。
今回わざわざZEROBASEONEとiznaのための第1センターが作られるからには、本気でこの2グループのことを考えてもらえるはずだ。iznaも、もっと売れていてしかるべきグループと思われるから、本気でiznaのことを考えてもらえる環境になるのは好ましい。
ただ、実際に2センター制が本格稼働するのを見てみなければ、安心はできない。主流がALPHA DRIVE ONEを擁する第2センターで、第1センターは脇役、みたいになる可能性も否定できない。
なお、万一大人気のソン・ハンビンが再契約しないなら(YUE HUAに移籍するなどの場合)、残りの4人のメンバーだけでZEROBASEONEを維持しても、先行きはかなり厳しいものになりそうなので、再契約しないことになりそうだ。
ALPHA DRIVE ONEと新代表は運命共同体
上述のように、ナム・ソヨン新代表は、とにかくALPHA DRIVE ONEのデビューを成功させて、ドル箱のグループにしなければならない。もし失敗したら、引責辞任だろう。
ナム・ソヨン新代表が有能な経営者であるなら、その恩恵を最大限受ける所属アーティストは、ALPHA DRIVE ONEだと思われる。新代表の采配を、期待を込めて見守りたい。