JO1・INI弟分DXTEEN 2023年5月10日デビュー決定、ラポネボーイズら―甘くない、ファミリー売り必須

2023年2月14日

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・メンバーは日プ2に参加していたLAPONE BOYSの4人と新公開の2人、韓国でトレーニング
・甘くない―オーディション勝ち抜き組でないから不利
・現状ではOCTPATHに並べるかどうか→上を目指すなら戦略が不可欠、ファミリー売りは必須
・LAPONEは既にDXTEENのファミリー売りの構え、だがファンダムに不安も･･･
・DXTEENをどういうコンセプトでどう売るか？手段を選んでいる余裕はない

グローバル・ボーイズグループのJO1とINIを要するLAPONEエンタテインメントから、3番目のボーイズグループ・DXTEEN（ディエックスティーン）が2023年5月10日にデビューCDシングル「Brand New Day」を発売してデビューすることが決定した。全員日本人の6人組ボーイズグループだ。

デビュー決定おめでとうございます！

メンバーは日プ2に参加していたLAPONE BOYSの4人と新公開の2人、韓国でトレーニング

メンバーは、INIを輩出した「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」（日プ2）に参加していてLAPONEエンタテインメントの練習生・通称“LAPONE BOYS”だった大久保波留（なる、18、日プ2最終12位）、寺尾尚信（こうしん、19、最終17位）、平本健（18、最終34位）、福田歩汰（19、最終35位）の4人と、初公開の谷口太一（20、リーダー）および田中笑太郎（しょうたろう、17）から成る（6人のプロフィールは公式サイトを参照）。

なお、谷口は韓国事務所で練習生経験があり、田中はLAPONEの練習生だったという（サンスポの2023年2月14日付記事を参照）。

グループ名には、夢（Dream）を目指し、一歩一歩、拡張（eXtention）・拡大（eXpend）しながら成長していき、努力と挑戦を重ねていく6人の青春（Teen）の“無限な可能性”を表現し、時間が経ち成長しても夢見る青春心を失わず、夢をさらに大きくしていくという意味が込められている、という（同上）。

LAPONE BOYSだった4人は、2022年1月から1年以上韓国でトレーニングを受けてきた。所属事務所のLAPONEエンタテインメントは、韓国CJ ENMと吉本興業の合弁会社で、CJ ENMの傘下の事務所・WAKEONEの練習室でLAPONE BOYSの4人が写った写真が、LAPONE BOYSのSNSに公開されていた。

公式サイト（URL: https://dxteen.com/ ）では、5月10日にデビューCDを発売と書かれているが、内容的にはシングルのようだ。カップリング曲「Sail Away」は、JO1の川尻蓮が振付を担当しているという。なるほど、川尻がなぜ単身で渡韓したのか、ようやく分かった。

甘くない―オーディション勝ち抜き組でないから不利

LAPONE BOYSの4人のデビューがついに決定したことはおめでたいが、デビュー決定と同時に、DXTEENはJO1やINIといったオーディション勝ち抜き組とは違った、厳しい環境が待っていることを、覚悟しなければならない。

同期ライバルに当たる、2022年末以降デビューの新人ボーイズグループには、ジャニーズのTravis Japan、HYBE LABELS JAPANの&TEAM（エンティーム）、SKY-HIのBMSG（BE:FIRSTの事務所）から今春デビューするMAZZEL（マーゼル）、7-9月頃にSM JAPANからデビュー見込みのNCT東京（仮）、2023年年内にNiziProject2からデビュー見込みのJYP所属のボーイズグループなどがある。

DXTEENはこれらのグループに伍して行けるだろうか？ INI並みに売れれば、トップ争いに加われるが、正直、現状では厳しいと思う。世間は、DXTEENは日プ2の派生グループだとみなすだろう。

現状ではOCTPATHに並べるかどうか→上を目指すなら戦略が不可欠、ファミリー売りは必須

LAPONE BOYSの4人がINIになれなかったのは、視聴者投票数、つまりファン数がINIのデビュー組11人に及ばなかったからだ。

INIの公式ツイッターのフォロワー数は、結成直後の2021年6月16日時点で22.2万人いたが、LAPONE BOYSの公式ツイッターのフォロワー数は2023年2月13日12:20時点で5.4万人しかいない。ちなみに、日プ2の派生グループで吉本興業所属のOCTPATHは9.6万人だ。

このままでは、DXTEENのデビューシングルは、OCTPATHの2022年2月9日発売のデビューシングル「IT’S A BOP」の初週売上のビルボード・ジャパンでの10万5,688枚（週間1位）、オリコンでの6万2,586枚（週間1位）を下回る可能性もある。

その上を行きたい、せめて15万枚とか20万枚以上を目指したいというなら、戦略が必要だ。DXTEENのメディア露出ごり押しに加え、LAPONEファミリー売り、つまりJO1やINIのファンも動員することが不可欠になってくるし、今さら遅いがデビュー曲がバズれる曲かどうかも大事だ。

2022年12月7日にHYBE LABELS JAPANからデビューした9人組ボーイズグループ・＆TEAMの4曲収録のデビューEP「First Howling: ME」の初週売上は、ビルボード・ジャパンで16万5,431枚、オリコンで15万504枚だった。＆TEAMはかなりはっきりと、HYBEの先輩グループを動員して、ファミリー売りをしていた。

DXTEENのデビューCD「Brand New Day」も4曲収録だそうだから、EPにできないこともなかったと思うが、シングルとして出すという。シングルなら尚更、＆TEAMのデビュー作EP並みか、それ以上の売上が欲しいところだ。

LAPONEは既にDXTEENのファミリー売りの構え、だがファンダムに不安も･･･

LAPONEがファミリー売りをしようとしているのは明らかだ。デビュー発表記者会見には、崔信化（チェ・シンファ）社長だけでなく、JO1のリーダーの與那城奨とINIのリーダーの木村柾哉も参加していた。しかも、カップリング曲の振付をJO1の川尻蓮が担当した。

ただ、LAPONEの場合、INIのファン（MINI）は、日プ2時代にLAPONE BOYSの4人を知っていたから応援してくれる可能性はあるものの、JO1のファン（JAM）からの応援には、あまり期待できないかもしれない。

というのも、SNSを見渡すと、JAMの中には、INIにすら反感を持っている人もいるとみられるからだ。これはLAPONEがINI誕生時にJAMが応援してくれる環境作りをしなかったからだ。

DXTEENの公式は、LAPONE BOYSの公式ツイッターをそのままDXTEENに改名すればフォロワーを引き継げたのに、わざわざ新しいDXTEENのアカウント（ @official_DXTEEN ）を作ったから、フォロワー数は2月13日23:30時点で1.9万人しかいない。LAPONEによる所属グループ運営の頼りないところが、早くも懸念される。

DXTEENをどういうコンセプトでどう売るか？手段を選んでいる余裕はない

DXTEENをJO1やINIとは違ったコンセプト（もしくはカラー）で売り出すことは不可欠だ。YouTubeのDXTEENチャンネルに2023年2月13日に公開されたHello, we are DXTEEN | Concept Filmで見る限り、DXTEENをフレッシュな高校生キャラで売り出すつもりのように見える。

日プ2の最終順位が12位、つまりボーダーラインでINIになれず脱落した大久保波留が、今のところ一番人気と思われるが、LAPONEは人気が高いのが大久保なのか、他のメンバーなのか、ファンクラブ会員募集（既に始まっている）の際にしっかり把握して、ガンガンごり押しして行くしかない。大久保たちも、気後れしている余裕などないので、しっかり自己PRしなければならない。

世界を目指すボーイズグループではないが、7人組THE SUPER FRUITのカワイイCDデビュー曲「チグハグ」が、TikTokで思わぬ大バズリとなったことは記憶に新しい。もしかしたらDXTEENもJO1やINIのような洗練されたK-POP寄り路線よりも、J-POPの若干トンチキな親しみやすい曲でバズるのを狙ったほうが、人気者になれるかもしれない。

手段を選ばず大担に行かないと、JO1やINIのようには売れないよ、LAPONEさん！