フジ「コンフィデンスマンJP」初回9.4%、「シグナル」は9.7%

2018年4月12日

4月クールの民放連続ドラマの先陣を切った、改革断行中のフジテレビの長澤まさみ主演月9ドラマ「コンフィデンスマンJP」は4月9日の第1話の視聴率が9.4％（ビデオリサーチ、関東地区）だった。

また、関西・フジテレビ系の坂口健太郎主演の火曜9時ドラマ「シグナル長期未解決事件捜査班」の第1話は関西地区では12.9％だったものの、関東地区では9.7%だった。

いずれも2ケタにはあと少しで届かなかったが、筆者個人的には、いずれも内容は面白かったと思っている。

筆者は長澤まさみが、昨年7月公開の大ヒット映画「銀魂」で、迫力のある姐さんのコメディー・キャラを熱演していて素晴らしかったのを思い出した。当時長澤は実はコメディーの達人の福田監督の作品に出たかったのだと明かしており、コメディーのキャラやストーリーが好きなはずだ。

ということで、今作「コンフィデンスマンJP」の奇想天外で底抜けに明るい詐欺師リーダ―役は、明らかに長澤のはまり役だ。それだけでなく、肩をはだけて裏社会の女風の凄みを見せる、お色気サービスもばっちりだった。

また、ドラマ中で部下の詐欺師役を演じる小日向文世が、実にいい味を出して名演技をしている。一部視聴者から東出昌大の演技に不満があったようだが、どんくさいキャラの役柄だから、致し方ない部分もある。

脚本が「リーガル・ハイ」や「デート～恋とはどんなものかしら～」を生み出した古沢良太氏というのも頷ける。初回は息をのむ展開で、ハラハラしながら結末を見届けた。初回ゲストの江口洋介の鋭い眼光が悪人にうってつけだったこともあり、スリルの連続だった。

視聴率が2ケタに届かず残念だったが、内容的にはとても面白く、また観たいと思わせた。

なお、主題歌には、最近話題になっているOfficial髭男dismの「ノーダウト」が起用され、この曲は急遽4月11日にシングル・リリースされた。CDと音楽配信）。

Official髭男dismの楽曲「始まりの朝」は2017年6月18日放送のテレビ朝日系「関ジャム完全燃SHOW」で「売れっ子プロデューサーが選ぶ2017年上半期ベストソング」の3位に選ばれて、注目を浴びるようになった。

「シグナル長期未解決事件捜査班」は坂口健太郎の初主演作で、これまで別のドラマで魅せていたのとは違う坂口の熱演を見ることができた。

脇を固めているのは北村一輝、吉瀬美智子、渡部篤郎といった実力派俳優たちだ。ストーリーは、ギョッとしたり、ハラハラ・ドキドキのサスペンスで、緊迫した場面で第１話が終わった。

原作が韓国ドラマというだけあって、日本の刑事ドラマではありえないような大胆すぎる刑事の言動もあったが、それでも手に汗握る、見応えのあるドラマだったと思う。第2話は、このドラマの人気の方向に決定的に重要になってくるような気がする。

主題歌は原作が韓国というつながりで、韓国のナンバーワン・ヒップホップグループで日本でもオリコン1位となった大人気のBTS（防弾少年団）の、4月4日発売の最新アルバム「FACE YOURSELF」収録の「Don’t Leave Me」が起用されている。

ドラマのエンディングではなく、オープニングで（といっても開始後ちょっと経ってから）で、ドラマの世界観に沿った、憂いに満ちた歌声が流れている。

* Official髭男dismの「始まりの朝」は「関ジャム完全燃SHOW」で「売れっ子プロデューサーが選ぶ2017年上半期ベストソング」の3位に選ばれた。

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